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三水会 3月講演会 「美魔女ブームのつくり方」 ―メッセージメディアとしての雑誌とIMC的展開―

三水会 3月講演会 「美魔女ブームのつくり方」
  ~ メッセージメディアとしての雑誌とIMC的展開 ~
講師:光文社 「STORY」、「美STORY」 編集長 山本由樹(やまもとゆき)さん('86文新)
2011年3月16日(水)19時~21時
参加者数22名


20110316三水会プレゼンRIMG5047

「美魔女」という新しいコンセプトをキーワードに展開している人気女性誌「美STORY」。
従来の内向きの雑誌ではなく、イベント、SNSなどを駆使し外に向けて拡がるIMC的メディア展開により「美魔女」というメッセージを社会現象化させることを狙う戦略についての講演でした。 今回は特に「美魔女」ブームの仕掛けとなった「国民的“美魔女”コンテスト」を中心に具体的な手法や応募者のプロフィールについてのお話で盛り上がりました。
(*IMC Integrated Marketing Communication 統合型マーケティングコミュニケーション)

 最初に山本さんが担当している雑誌をはじめすべての雑誌は、地震の影響で紙の手配がつかず、減数や発売日を守れない状況にあるという深刻な話題から始まりました。

▼「美STORY」が創刊1年でトップの座に

私がやっている2冊の女性誌は『STORY(ストーリィ)』と『美STORY(美ストーリィ)』ですが、それぞれ、40歳ぐらいがターゲットで『STORY』はファッション、『美STORY』はビューティー中心です。『STORY』は、2002年12月1日創刊で8年以上出し続け、ダントツに売れています(発行部数:231,559*)。『美STORY』は2009年11月15日創刊で、まだ、創刊して1年半くらいです。競合の代表的ビューティー誌には、小学館の『美的』、集英社の『MAQUIA(マキア)』、講談社の『VOCE(ヴォ―チェ)』の3誌があります。

『美STORY』は、昨年のABC協会上半期実売部数調査で、それまでトップだった『美的』を1部差で抜き、1位になりました。「奇跡の勝利」と自分逹は呼んでいます。他社のビューティー誌はターゲットも売り方も異なり、付録付きで価格は500~600円ですが、『美STORY』は今まで付録なしで、800円というハンディーがある価格設定にもかかわらず、トップになりました。
*参考(年間発行部数データ)
社団法人日本雑誌協会:JMPAマガジンデータ「2011年2010年版」(部数算定期間2009年10月1日~2010年9月30日)
美STORY 115,575、美的(小学館)109、334、MAQUIA (集英社)96,667、VOCE (講談社)93,309
http://www.j-magazine.or.jp/data_001/index.html

▼その秘訣は統合型マーケティングコミュニケーション

その理由は、ひとつは『美魔女』というコンテンツをブームにすることができたということが言えます。今日はその『美魔女』をどうやってブームにしたのかをお話しします。
副題に「メッセージメディアとしての雑誌とIMC展開について」とありますが、IMCというのは、Integrated Marketing Communicationの略で、『統合型マーケティングコミュニケーション』と訳され、さまざまなメディアの中で、メッセージを発信していくというコミュニケーションの手法で、最先端の広告展開には、よく使われています。単純にテレビCMだけをうつということではなく、テレビ、イベント、雑誌等々で、PR的手法を『美魔女』を使って展開しましたという意味です。

20110316三水会プレゼンRIMG5058

▼「美魔女」のネーミングのきっかけは?

「まるで魔法を使っているとしか思えないほど、
年齢を超越した若さと、美しさを持ち、
経験と知性も輝く、35歳以上の女性。
そして、日々自分を磨く努力を重ねて、
人生の中間点で美の頂点に立つ女性」

という意味ですが、なんで、この言葉を思いついたのかというと、『美STORY』誌には、きれいな読者がよく出てきます。その読者を見ているうちに、「これは『魔女』だよね」と、よく言っていました。
『魔法』を使っているとしか思えない。これで45歳とか、驚くほど若い人逹がいて、美しい読者という表現を超越して、『魔女だよね』といっていたところ、『美魔女』という言葉ができあがりました。
2008年12月の『美STORY』の別冊に『美魔女』という言葉を初めて使いましたが、ここまでの反響を呼ぶとは思いませんでした。

▼グーグルの『美魔女』ヒット数は2千万件を超す

・Google の『美魔女』ヒット数(2011年3月16日現在)は21,700,000件と、軽く2千万件を超えています。
その他の女性誌発の流行語のヒット数(下記)とは比較にならない数です。
・『美SOTRY』は、   6,830,000件
・『山ガ―ル』は、   9,890,000件
・『森ガール』は、  12,400,000件
・雑誌JJの『おしゃP』は、475,000件
(Googleヒット数2011/3/16現在)

2011年版 『現代用語の基礎知識』にも収録され、編集部にとっては喜ばしいことでした。


[美魔女]

美魔女とは外見美と知的美を両立させた、美しい大人の女性のこと。40代の女性に向けた月刊誌『美STORY』(光文社)によって広められ、同誌は「国民的“美魔女”コンテスト」も開催した。


美魔女の作り方4_a

▼『美魔女』が社会的ブームに

次に「国民的“美魔女”コンテスト」についてDVDを流しながら、一般女性がこのコンテストに応募することにより、輝きを増し、生き生きと変わっていく様子、その社会背景にある従来の女性のあり方、また、コンテストによって、もたらされた新しい考え方等についても触れ、日本国内にとどまらずアジア全体を視野に入れて参加者を選び、中国・韓国も含む発信であることも強調されました。
『美魔女』の新コンセプトを、従来の紙媒体だけではなく、イベント、TV、ホームページ、参加者のブログ、USTREAM、TWITTER等々のメディアで外に向けて複合的に発信し、輪を広げていく仕掛けと “ニッポンをアゲル”女性逹のパワーが相乗的にうまく重なる形で、『美魔女』は社会的ブームとなっていきました。
「マスメディア、パーソナルメディア、イベント等それぞれが有機的に合わさることによって、『美魔女』を成功させたと思います」
さらに『美魔女』という言葉が社会にもっと浸透すること(例えば男子高校生が“きみのおふくろは『美魔女』じゃん”と会話するようなこと)を山本編集長は目指し、4月からの通販サイトやコンビニでの新企画をたてています。

▼40代を“美魔女”コンテストに
美魔女の作り方11_a
(クリックして拡大)
(画像 IMC展開の説明:
中央は話題となった『美魔女』の表紙、雑誌を核にして、
スポンサーのサイトでトークイベント等を紹介し、
各『美魔女』(21名)のサイトやブログによって、読者との身近なコミュニケーションを可能にした。
さらにTWITTERのフォロワ―は、各々3千人以上累計6万人以上というSNSの大きな輪が複合的に広がっていった。
コンテストの様子はUSTREAMで配信され、瞬間的に世界第3位の高視聴率を記録し、TVはNHKも含む全局でとりあげられた)

▼応募資格35歳以上で年齢上限なし

このコンテストのネーミングは、皆さんご存じの『国民的“美少女”コンテスト』です。一文字漢字を入れ替えただけですが、閃いてからすぐに、このコンテストの主催者を訪ね、協賛の承諾をいただきました。通常のミスコンは上に年齢制限があるのですが、34歳以下は応募しないでください。少し年をとってから応募してくださいという下に年齢制限がある珍しいコンテストです。http://bimajo.jp/index.html

2010年8月にスタートした『国民的“美魔女”コンテスト』の応募数は 約2,500人と大きな反響があり、11月末までに、ファイナリストとして21人が残り、その中から、「グランプリ」、「準グランプリ」、「腸美魔女」、「おっぱい美魔女」、「美肌魔女」の5人がさらに選ばれました。
また、例えば「おっぱい」という言葉は、協賛した某下着メーカーでは、禁止用語でしたが、女性には抵抗のない言葉として、初めて公に使用されることになり、その老舗メーカーにとっては画期的な出来事となりました。

美STORY表紙

2011年3月号はファイナリストの中の4人がセミヌードで表紙を飾り、一部コンビニでは、表紙を隠して販売する等、一般女性を使った表紙としては珍しく大きな反響を呼びました。講演では、中国(表紙中央)、韓国の受賞者も含む各ファイナリストのプロフィールが紹介されました。
「40歳ともなるとそれぞれ個性的であくも強いので、外見だけでなく、内面や経験も含めて輝いているマチュアな女性の魅力をこの企画を通じて引き出すことができました」
参考URL:http://bimajo.jp/profile/index.html



20110316三水会プレゼンRIMG5083

▼人生の折り返し地点の40代に着眼

『美魔女』が受け入れられた大きな理由は女性の平均寿命は86歳でちょうど40歳が折り返し地点です。20歳が美の頂点とすると、残りの60年は下っていくしかなく、楽しくない。そこで、美しさの果実をつみとるように、人生の中間点でもともと自分が持っていた若さや美貌でないもので輝くことができたときに、40代で頂点に立てれば、ほとんどの女性が幸せになれるのではないかと思い、こういう年齢設定をしました。

結果的に大変盛り上がったがやりたかったのは、実はここから先のことです。コンテストをやって終わりというのではなくて美魔女という価値観をもっと広げていくのはどうしたらよいのかというのが課題で、そこで社会現象化するための5つの「?」をあげます。

20110316三水会プレゼンRIMG5088

▼社会現象化するための5つの課題

1.メッセージがあるかどうか?
今回はメッセージがあった。なぜかというと40歳代以上の女性が美で評価される場面が今までなかったからです。結婚したら、夫は妻を女として見てくれないし、セックスレスの問題も深刻だと僕は思いますが、最大のメッセージは人生の中間点で、女の人の美の頂点に達するというメッセージがあったことです。

2.共感性があるかどうか? このメッセージに共感してもらえるか。
すべての女性は、美しくなれるポテンシャルは持っているが、自分が美しくなる目的や、美しさを発揮する場がないのではないかと思います。そこで、美しさというものを評価してあげるという場所をつくろうというのが今回のコンテストで、「40代は美しい」というメッセージに共感を呼びました。

3.インパクトがあるかどうか?
単純に『美しい読者モデル』や『美しい人』という表現だけだったら、だれも振り向いてくれませんが、『美魔女』という言葉に強さがあったので、いろいろな人が「それは何ですか?」と興味を持ってくれました。表現に一番大切なのは、耳に残るインパクトのある言葉だと自分は雑誌をつくっていて思います。

4.エンターテインメント的 要素があるかどうか?
娯楽的面白い要素がないとだめです。

5.永続性があるかどうか?
1回だけのイベントとして終わらせたら社会現象化しないと思います。何のためにこれをやったのかということを明確に社会に発信しないと、永続性を持たせることはできません。コンテストの最後で具体的に述べましたが、ファイナリストの21人は『チーム美魔女』として今後活躍し、『美魔女』の魔力で社会を変えていこうというのがこれからのテーマです。今年も 「第2回国民的“美魔女”コンテスト」 を新たな企画で開催する予定で、美魔女たちのギャランティの5%はユニセフに寄付する等社会貢献を今後も行っていきます。

▼知性はどうやって判断するの?
講演の質問コーナーでは、『魔女』という言葉にはネガティブな意味がないか、知性はどうやって判断するのか等参加者からさまざまな質問がありました。「魔法のように美しくというポジティブな意味で使っている」「知性はブログで発信している内容で判断する」等、山本編集長は真摯に回答していました。

20110316三水会プレゼンRIMG5066

▼感想

「美魔女」の華やかな画像に圧倒されましたが、その背後にある山本編集長の考え抜かれた戦略、そして、さまざまな新しいメディアを駆使するマーケティング手法は今後の雑誌のあり方について、出版業界の方には、大変参考になる内容でした。

「『美STORY』はできたばかりの雑誌で新しいソーシャルメディアを使うことに積極的なので、雑誌を買わない人に対しても働きかけることができます。『美魔女』という言葉を、他者が使うのは通常はNGですが、僕はどんどん使ってもらい、外に広がることにより、逆に戻ってくることを望みました。雑誌として、この枠組みが新しかったようです。」

「自分は雑誌を造るのが本職です。」と語る山本編集長―これからの雑誌についてのお話を別の機会に聞いてみたいと思いました。

(報告:山田洋子―1977年外・独 )
山本由樹(やまもとゆき)氏 プロフィール

上智大学新聞学科卒業後、1986年に光文社入社。『女性自身』編集部にて16年。2002年11月『STORY』創刊から編集を手がける。2005年6月に同誌編集長に就任。2009年8『美STORY』月刊化。両誌の編集長を兼任中。
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  • Date : 2011-04-05 (Tue)
  • Category : 三水会
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