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三水会1月講演会「Gaia Plus One ガイア・イニシアティブ」

三水会 1月講演会 野中ともよ「今こそ、日本力」
「Gaia Plus One ガイア・イニシアティブ」
   ~地球のために、ひとりひとつ~
講師:NPO法人ガイア・イニシアティブ代表理事 野中ともよさん
(1977年文・新卒、1994年大学院・文学研究科博士課程修了)
2011年1月20日(木)18時30分~21時ソフィアンズクラブにて
参加者数28名(学生2名)



 NHKのニュースキャスターなどメディアで活躍後、ビジネス界に転身、三洋電機社外取締役から会長に就任、現在はNPO法人「ガイア・イニシアティブ」の代表理事を務める野中ともよさん(1977年、文新)が、1月20日の三水会1月講演会に登場、ビジネス界で取り組んできたいのちを大切にするガイア(GAIA)理念について講演した。

 野中さんは「21世紀の企業や社会の軸は、収益や効率ではなく、いのちが喜ぶか傷つくかとういうガイア理念が中心になるでしょう」と強調。三洋電機会長時代には、「その発想を社内で共有し合うことに努めた結果、半導体の排水処理技術を応用した電気洗濯機など世界で初めてという12以上の商品開発につながりました」と語るなど、収益、効率重視の企業で、いのちを大切にする精神をどう具体化していくかのプロセスを説明してくれた。
 一貫して、特に2000年以降のビジネス界で取り組んできたこのガイア理念とは、どんな理論なのだろう。



▼ ガイアとは何か?

 ガイアとは、ギリシャ神話で大地の女神の名。地球に生きる全ての命をつないでいる「水」「空気」「エネルギー」「食糧」。かけがえのない2,000万種とも言われるいのちある生物をも含めた地球の営みは、ひとつの運命共同体有機物としての生命体と呼べるものである、というのが科学的にも証明され始めた『ガイア理論』である。
 「わたしたちは地球と地球上の生物と共に生きている、生かされていると考えることが行動理念でもあります。これまでの世界では問題になるのはいつも『一神教』的アプローチ。地球の命というガイア軸を理解することで、八百万の神を理解し、破壊・摩擦を回避し、そのことで、逆に喜びにつながる。それだからこそ、そんな伝統的な精神と共に、すばらしい技術を持つ日本力が役立つ時代であるのです」

▼ 21世紀はいのちが軸に

 20世紀は企業の収益性をX軸とすれば、その効率性をY軸として、そのXとYの面積, つまり収益部分が広ければ広いほど、企業の成功と考えられてきた。
 「企業利益が上がれば、木を植えたり途上国支援をしたりというCSR(Corporate Social Responsibility)として『地球のいのち』へ還元するという考え方でした。 しかし21世紀はCSRだけでは不足で、ビジネス軸をXとすれば、Gaia Competence経営をZ軸として加える。つまり2次元の評価軸ではなくいのちが喜ぶか、傷つくかという3次元のガイア軸、いのちの軸で企業や国の価値を考えるようになってきています」
 2005年の統計では、世界の人口はBRICs(26億人)、先進国(7億人)、最貧国(8億人)、発展途上国(18億人)、日本(1.3億人)、USA(3億人)という状況にある。
 「いわゆる環境問題や経済問題を起こしているのは、ほんの2割弱の私たちです。日本の第2次世界大戦以前の生活レベルにいる人たちが、世界にはまだ40%以上もいるのです。 例えば医学でも、東洋医学と西洋医学を統合して、ホリスティックなアプローチをすることが、これからの医学です。肝臓が弱っている場合はすべての体の機能を調べなければならないのと同じことです」



▼ 10兆円の売り上げ目標をThink Gaiaに

 このThink Gaiaの発想を、収益と効率を至上命題とする企業のなかで、どのように浸透させ、その結果、何が変わり、何が誕生したのだろうか。野中さんの話は三洋電機会長としての具体的な取り組みに入っていく。
 会長に就任した2005年当時、三洋電機は30以上の子会社が集まった集合体で、総売り上げが2兆5000億円、従業員は世界で10万人(うち日本人3万人)だった。
 「会長になる前の3年間、私は社外取締役として全国の工場を歩いて惚れ込んだものがありました。それは技術力です。しかし隣りの会社のことは同期の連中が一緒に飲みに行くぐらいで、全く知らない。上から降りていく共通のメッセージは2010年までに総売上高10兆円。これが社員全員の共通言語だったわけです。新しい改革に進む時には、数字だけより、まず心のベクトルです。それで私は『Think Gaia』というビジョンをつくりました」



▼地球の未来に役立つ商品開発に

 「すべての商品開発、マーケティングを、地球の未来を良くするためのものにしようよという呼びかけを始めたわけです。いのちが喜ぶとなると、回教徒だろうがクリスチャンだろうが世界の人たちが買ってくれる。Think  Gaiaという横串を通して、R&D(研究開発部門)の人たちだけを集めて、全部の技術の棚卸をしました。2005年当時、世界中に販売されている携帯電話の70%以上は三洋電機製の電池でした。凄いでしょう。(笑) ことほどさように、三洋電機は素晴らしい技術を世界に広く持っている会社でした」
 野中さんは組織間の壁をなくし、それぞれの技術を整理し、その中から新しいアイデアを育成できるような横串を通し、目利きを置いた。会長と社長に通ずるダイレクトレポーティングラインを敷き、「どんな小さなアイデアでもよいから、オレのこれと、あそこのあれを、こうするとこれができる」というものがあれば、アイデアベースでいいからトップへあげるシステムを構築した。その結果、どんな商品が開発されたのか。

▼業界初、世界初の商品が12以上

 太陽光発電の会社と電池会社は別会社だったが、互いに協力し合うことで「エネループ」の開発や、充電式電池のそれまでなかった太陽さえあれば電池生活をくり返し楽しめるという充電器も開発した。使い捨ての鉛電池の公害問題も解決できる画期的な製品であり、世界中から喜ばれた。
 さらに半導体工場の技術者が編み出した廃水からシリコンを抽出する技術を洗濯機に利用して、水を使わない洗濯機をも誕生させた。
 「会長をやらせてもらったのは2年間ですが、過去を否定し、ビジョンをつくること、そのビジョンが正しいこと、全員がそうだねと言ってくれること。働くとは傍(はた)を楽にしてあげることだと確認すること。そして過去を否定してチャレンジするという営みのなかで仕事をピックアップしてあげて、みんなで共有し合う。そうした中で業界初、世界初の商品が12以上も生み出されてきました。私は何もやっていません。優秀な彼らが営んでいたのをたばねただけ。みんなに『ほめてあげようよ』『共有しようよ』と言ってきただけです」

▼新しくNPO法人を立ち上げる

 その野中さんが2年で会長を退いた背後には何があったのだろうか。
 「時代はリーマンショックの前で、1兆2千億円もの有利子負債の会社でした。金融庁や銀行や、さまざまな人々との抱える問題が凝縮して現れた会社でしたね。創業家と金融機関との問題も含めて複雑な背景のド真中に巻き込まれて、そこらへんのことを面白おかしく書かれたのが実情です」
 「私としてはいい勉強をさせてもらいました。結局はパナソニックと一緒になって、この4月からは完全に子会社化するというのが見えてきた。社員の道がはっきりしてきたので、そろそろ何があったのかをお話してもいいかなと思っています。当時、経営者は赤字の時は何も言うべきではないと。3年間の改革プログラムをつくって3年目には、通年で黒字をつけました。」
 その後立ち上げたNPOが、社会にG軸を取り戻すために、個人や企業に啓蒙と支援活動を行うという「ガイア・イニシアティブ」だ。具体的には「ガイア・プラスワン・プロジェクト」「ガイア・ヴィレッジ・プログラム」などが進行中である。



▼木曽の王滝村の村有林を支援

 「ガイア・プラスワン・プロジェクト」は、地球上で起きているさまざまな問題に、それぞれの立場から「いま自分ができること」を見つけて実践していくという活動だ。
 手始めに「プラスワンの森」と名付けて、長野県の木曽にある王滝村と協定を結び、2600平方メートルの荒れた村有林の下草刈りや間伐の整備を支援している。企画に賛同する個人からは1口5000円、企業からは25万円の寄付をしてもらう。
 「私は、つなぐ、つなげる、つながるの3段活用をキーワードにしています。従来は、これはいいことだと分かっていても誰かがやってくれるだろうと他人任せにしてしまう。
 今の時代は、そう思ったら自分で一歩踏み出して行動する。そして振り返ってみたら人とつながっている。1日ひとつ、ひとりひとつの行動を起こすことが、大きな活動の輪に広がっていくのです」

▼ インドの無電化村にソーラーランプを

 2007年のノーベル平和賞受賞者のインドのパチョウリ博士と協力して、ガイア・イニシアティブの活動をインドでも続けている。それが「ガイア・ヴィレッジ/ソーラーランタン」プロジェクトだ。
 インドでは約4億人の人たちが電気のない生活を送っている。その無電化村に太陽の光で発電するソーラーランタンを届けようというプロジェクトは2008年からスタートした。ソーラーパネルと充電設備を備えた充電ステーション1基とソーラーランタン50個がセットで1村85万円。村民は朝、ソーラーランプを充電センターに持ち寄り、仕事から帰宅する夕方に充電したランプを家にもって帰る。
 「灯油ランプを使っていると呼吸器障害や子どもが倒して火事になる場合が多い。ソーラーランプがあると子どもたちは勉強できるし、家族の語らいの場が生まれた。明かりが子どもたちの人生そのものを変えるぐらい、明るさのエネルギーを学ばせてもらっています。過去の歴史を振り返ると、混沌の時代の後には必ずすばらしいものが生まれるいい時代がやってきます。日本力を生かして世界に貢献していく、お役にたてるというイメージをソフィアンズOBとして発信し、つなげる作業をしていけたらいいなと思っています」

▼講演を聞いての感想

 野中さんの話を聞いて、さまざまなことに興味をもたれ、納得いくまで自分で調べるという姿勢が感じられました。 現在の国際情勢にも触れ、非常に刺激のある講演会でした。野中ともよさんはマスコミ・ソフィア会の会員です。



(写真右から:磯浦代表、野中さん、松村、山田)

(報告:松村裕幸―1970年外・ポ、山田洋子―1977年外・独 ) 
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  • Date : 2011-02-15 (Tue)
  • Category : 三水会
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