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ASF 特別講演会 藤崎一郎特別招聘教授

演目:「藤崎一郎大使に聞こう!話そう! 世界情勢の裏を読め」
講師:前駐米大使 藤崎一郎特別招聘教授・国際戦略顧問
日時:2014年5月25日(日)14時半~16時
場所:12号館203教室

立ち見が出るほどの200人以上の聴衆の中、講演は始まった。

P1040097 (1)

■「心理」「時間」「言葉にだまされない」の3本の軸

まず、国際情勢を読むとき、「心理」「時間」「言葉にだまされない」の3本の軸で見るという事。

たとえば「心理」だが、専門家は北朝鮮を「わからない国だ」と言うが、本当にそうだろうか。経済政策は、安全保障は、と考える時に、今のリーダーが、この体制を何とか永らえて自分が生き延びるためにどうするかという心理を見ると読めるのではないか。リーダーやリーダーの周りの既得権益者、一般大衆の心理を考える。

次に「時間」である。交渉事をするとき、時間がなければ急いで物事を決めなければならないが、時間さえあれば急ぐ必要はなく、自分にとって最適で最高の条件が出されるまで突き返していればよい。ただ、「交渉は常に進めています」と言っていないと、テロリストや過激派が一般大衆をたきつけるので、そうしていないとならない。

「言葉にだまされない」というのは、誰かの演説や言葉で動いてしまうと読み間違えてしまう。言葉ではなく、本当に何なのかということを考えないといけない。例えば、オバマ大統領が就任演説の時に核の廃絶と中東和平のことに言及して世の中は盛り上がったが、実の所、イランも中国も北朝鮮も核を作り続けている中で、アメリカがゼロにするわけもないし誰も望んでもいない。

戦略核を減らしたのは、維持費がかかるので負担だったというだけのことである。さらに、中国の軍事力の透明性が議論されるが、実はその規模が知りたいのであって、外交上「透明性」という言葉を使っている。ところが「透明性」という言葉を使っているうちに、「透明性」自体が重要なんだと思い込んでしまうようなところもあるので要注意である。

P1040105 (1)

■振り子のような米中関係

最後に米中関係に関していえば振り子のようなもので、プラス面とマイナス面の間を常に揺れている。中国の軍事力増強、台湾、知的所有権、海洋法などのルール、人権問題などがあるが、一方で経済のチャンスがあり、国連での協力や、北朝鮮、大国外交などがある。

ただし、中国の経済発展は軍事とイコールであり、それは政治的影響力となっている。経済発展が軍事につながっているのであれば、それを断ち切らなければ歓迎すべきではなく、体制が変わらなければ断ち切ってはもらえない。「中国の経済発展は素晴らしい」と言いつつ「責任あるパートナーになってほしい」というのは、この連関を断ち切ってほしいという事をオブラートで包んでいる。

いくつかこうした軸を持って見ていくと、だいたいのことが見えてくるのではないかと思っている、などとお話しいただいた。

このあと、質疑応答が引きも切らさずあり、全体を通してユーモアあふれる、中身の濃い講演会であった。参加者からはめったに会うことができない、外交を実際にしていた大使の話を聞けたことと、そのお人柄に触れられる貴重な機会だったと感謝の言葉を数々頂いた。(まとめ 岩崎 由美)


藤崎一郎先生 プロフィール
1969年に外務省へ入省。以来、大蔵省、在インドネシア大使館、OECD日本政府代表部、在英国大使館に勤務。1999年に北米局長、2002年外務審議官、2005年に在ジュネーブ国際機関日本政府代表部 特命全権大使と要職を歴任された後、2008年アメリカ合衆国駐箚特命全権大使に就任。大使を4年勤められ、2012年11月に退官、2013年1月に上智大学へ着任。
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