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三水会2013年11月講演会

■講演テーマ:「地球の周りはゴミだらけ ~私たちの生活と衛星」
■講師:佐藤 光利(さとうみつとし)さん  (’79年 経済学部経営学科卒)
     (株)放送衛星システム(B-SAT) 執行役員特別主幹
    http://www.b-sat.co.jp/
■日時:2013年11月20日(水) 18:30~21時

■場所:ソフィアンズクラブ
■参加者数:20名


写真㈰佐藤光利さん正面RIMG62093
佐藤光利氏

▼テーマについて:

 人工衛星って、もちろんご存知ですよね。でも、寿命が尽きた衛星はどうなるの?
  「スペースデブリ(宇宙ゴミ)」とはどんなもの?どんな動きをし、どんな影響を 与えているか…など、三水会史上初の講師の経歴や業務経験に基づかない講演!?  さて、どうなりますことやら・・・


今回は、三水会幹事の佐藤光利氏が、講師として初登場。

予定されていた講師の日程が合わないために、ピンチヒッター として、幹事の佐藤氏が初めて講師を務めた。 「雑学ネタとしてお聴きくださればありがたいです」という案内をいただいたが、内容は最近の人工衛星の話題で大変興味深いものだった。会場は、最後の質疑応答のコーナーで盛り上がりました。

写真㈪オープニング挨拶RIMG62104
講演会オープニングの様子

▼自己紹介:

衛星放送のかなめの会社(株)放送衛星システム(B-SAT)の執行役員の佐藤光利氏の自己紹介から始まった。「79年経営学科卒。 WOWOWから放送衛星システムに出向し1年以上たちます。仕事はソフィア会100周年記念事業担当です」(会場 笑い)

佐藤さんは、バスケットボールで高校時代はインター杯に出場。1975年に日本テレビで放送された「びっくり日本新記録」という番組では「ゆで卵早食い競争日本記録保持者」であることも披露されました。

<講師自己紹介>
1956年11月17日生まれ(さそり座)
出生地:福島県会津若松市
生息地:小田急線新百合ヶ丘周辺
現在の主な活動:生息地周辺でオヤジバンド(エレキベース)、草野球、おやじの会活動等
自慢ネタ:バスケットボールでインターハイ全国大会出場
保持記録:ゆで卵早食い日本記録(1975年)(TV番組「びっくり日本新記録」公認?!)
資格:ファイナンシャルプランナー(2級)、ビジネス実務法務(2級)、パラグライダー(パイロットB級) 

 

▼会社概要:

B-SATは2013年4月に20周年を迎え、その記念パーティー会場で流された会社紹介のビデオが披露された。(同社のHP、TOPにあるB-SAT会社紹介ビデオ 参照)また当日、20周年記念バッチも披露された。

写真㈬会社のバッチを披露する佐藤さんRIMG62225
会社のバッチを披露する佐藤さん

B-SATでは3機の放送衛星(BSAT-3シリーズ)を所有・運用し、28のハイビジョン番組を届けている。NHK、WOWOW、民放キー局などが主な株主である。(会社概要HPも参照:http://www.b-sat.co.jp/gaiyou/index.html

BSHVChannel.jpg
主要BSハイビジョンチャンネル

運用については、最新衛星のBSAT-3c1機に搭載されたトランスポンダーだけでも、現在、国際的に日本に割り当てられたBS放送のチャンネル数(12周波数)の放送を行うのに十分だが、万が一の事故や故障に備えて3機による安定運用を行っている。また、天候等の条件が変わることも想定して、衛星までのアップリンクに関しても、主局/副局2か所の送信所から安定した放送信号電波供給を行っている。衛星までの電波が途切れたことはかつてないそうだ。

世界でも例をみない余裕をもった運用方法を行っているという。 基幹放送であるBSは、CSとは基本使命異なることも佐藤さんは強調された。(同社HP内「会社紹介ビデオ」参照 http://www.b-sat.co.jp/

▼地球の周りはごみだらけ:

地球のまわりにはスペースデブリ(宇宙ゴミ)といわれる「何らかの意味ある活動を行なうことなく周回している人工物体
が増え続けていて対策が必要になっている。これには寿命の尽きた人工衛星、打ち上げに使われたロケットの一部(残骸など)や宇宙飛行士が落とした工具などまで含まれる。

PPT資料P3ページ

まず、スペースデブリの話の前に衛星の種類などついての説明があった。
大きく分けて・「静止衛星」(地球の自転の周期と同じ周期で公転していることから、地上からは、空のある一点に静止しているかのように見える。)

PPT資料P4ページ

・「周回衛星」(低軌道で地球の自転周期と一致せずに地球を周回する衛星。)
・「探査衛星(宇宙探査機、地球以外の天体を探査する目的で宇宙に放出された人工物体)

がある。

B-SATの放送衛星は静止衛星で赤道上空(インド洋上空)36,000kmに位置している。静止衛星は国際的に調整、取り決められた位置に打上げられている。

他には気象衛星、GPS(全地球測位システム)衛星、通信衛星、偵察衛星などがある。

過去に7,000くらいの人工衛星が打ち上げられ、その半分が周回中で、実際に使用されているのは1,000くらいと言われている。

スペースデブリは、直径10cm以上のものが2万個以上あると言われ、米国政府の宇宙監視ネットワークでは追跡監視を行っていて、運用中の衛星に衝突する恐れがある場合は事前に通告し、衛星を一時的に避難させている。1cmから10cm以下のものは50万個以上あると言われている。実はこの範囲の大きさのものは監視されておらず、また、衝突したら重大な被害を与える可能性がある。

スペースデブリは高度によっても違うが、秒速10km前後というとんでもない速度で周回しているものがあり、直径10cmぐらいのものでもぶつかる角度などによっては人工衛星が破壊されてしまう。

スペースデブリが多いと言われている高度は700km~1,000kmで、最も集中している高度は800kmから850kmの範囲。そのため、NASAの有人飛行船の通常活動範囲は650km以下とされている。

スペースデブリが発生する主な原因は、寿命が尽きた人工衛星、事故や故障で制御不能となった衛星などの他に衛星打上げに使われたロケット本体や一部、秘密保持のために故意に破壊した衛星の破片などである。(後日談で、映画「ゼロ・グラビティ」は某国が破壊した人工衛星の破片が周回して、米国のスペースシャトルや国際宇宙ステーションに被害を与える設定の物語とのこと。)

このスペースデブリが増え続け、人工衛星に被害を与える事例があり対策が必要になっている。

多段ロケットの切り離しに以前は爆薬を使用していたので、破片が飛び散っていたが、最近は“バネ”式などで飛散を防いだり、使用済みロケットの回収、大気圏へ再突入させて燃え尽きさせるなどの対策が取られている。

各国、各宇宙産業会社などではデブリ対策研究が進められているが、まだまだ有効な実用方法は開発されておらず、地上のゴミ問題と同様にゴミを発生させないのが最良策である。

PPT資料P17ページ

B-SAT放送衛星の寿命が尽きる時は国際的なルールに従って、静止軌道(36,000km上空)よりさらに数百km上空に移動させて他の静止衛星に影響を与えない様にしている(デオービット)。

ちなみにBSAT-3シリーズの3機の衛星は、例えるなら「関東平野にバス3台」くらいの間隔に位置していて、衛星管制センターでコントロールされている。

その他、BSAT-3シリーズはロッキード・マーチン社製で、 打上げはフランスのアリアンスペースというロケット会社を利用し、その概算費用についても説明があった。静止軌道に打ち上げるには赤道周辺からの打ち上げが,最も経済効率もよいので、南米のフランス領ギアナから打ち上げられている。

衛星は太陽電池で動いているが、太陽・地球・放送衛星が一直線に並んだ時に衛星が地球の影に入る「食」という状態になり、以前の太陽電池の性能では春分の日、秋分の日前後の数週間の深夜数時間を「食のため放送休止
とせざるを得なかったが、視聴者から「食事で放送中止とは何事だ!」というクレ―ムがあったそうだ。(笑)

▼4K/8Kの話題:

質疑応答で参加者から、「最近、4Kとか8Kとかいう言葉を聞くようになったが、状況を知っていれば教えてほしい…」という要望があった。

・4Kは現在放送されているハイビジョン(2K)の4倍、8K(スーパーハイビジョン)は16倍の高解像度=「きれい」で、並べて比較すると一目瞭然。

・放送は始まっていないが、市販の大型テレビの数10%以上が4K対応テレビが売れている。(これは2K放送やブルーレイなどを4Kに近い高精細に変換できる)

・4K放送を行う場合は現状、地上波では帯域が足りず、衛星放送やCATV、IPTV(光ケーブル)での伝送が有力。B-SATも今後の4K放送を見据えて、検討・準備に入っている。

・国内外の家電見本市、放送機器展示会などで話題の中心は4Kで、主要国での4K放送開始は未定であるものの、将来に備えてコンテンツ製作は4Kでという動きが始まっている。

・市販の4Kテレビは日本、韓国が有力であるものの、台湾、中国メーカーもラインナップしている。

・日本では2020年東京オリンピック開催が決定したことで、4Kへの取り組みが加速度的に進みそうだ。「NextTVフォーラム」という“オールジャパン”の体制も始まっている。

・4Kテレビが爆発的に普及するには4K放送開始が不可欠だが、放送以外の分野(医療、防犯、サイネージ等)で別個に浸透する可能性がある。

▼感想:

最近ニュースでも話題になる宇宙の話を佐藤さんがわかりやすく解説してくださった。また、ちょうど海外で最新の電気製品のショウが行われていて、4K8K の話題で盛り上がった。スペースデブリを話題にしている米国映画も公開されている時期でタイムリーな三水会であった。

懇親会では、音楽評論家・反畑誠一先輩の島倉千代子を追悼した毎日新聞11月9日の記事「おちゃめな正統派」も飯塚桂子さんが朗読をして披露された。ソフィアンが様々なジャンルのマスコミや音楽業界で活躍されていることを実感した。

写真㈮質問コ—ナ—RIMG62200
質問コーナーで

▼追伸:

12月の三水会は忘年会で、おなじみのフェスタ飯倉で盛り上がりました。その時の集合写真をご紹介しておきます。

写真㈷忘年会RIMG64572

(報告:山田洋子'77外独&佐藤光利’79経経)
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  • Date : 2014-02-22 (Sat)
  • Category : 三水会
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