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三水会10月講演会「物流視点で解説するネット&リアルコマース競争」角井亮一氏

■講演テーマ:「物流視点で解説する【ネット&リアルコマース競争】
 ~ AmazonJapan、Yahoo!Japan、楽天、Zapposなど ~」
■講師:株式会社イー・ロジット 代表取締役社長兼チーフコンサルタント
    角井 亮一(かくいりょういち)氏('91経経)
■日時:2012年10月17日(水)18時30分~21時
■場所:ソフィアンズクラブにて
■参加者数:20人

 今や私たちの生活の中でごく普通に利用するようになったイーコマースを角井さんご専門の物流という視点でお話いただきました。

正面RIMG34776
角井 亮一氏



 普段の生活からは、縁遠い感じがする「物流」だが我々のビジネスや生活と密接に関わっている。そして「物流」をいかに消費者に近づけるのかがこれからのビジネスには重要であるという。実際に「物流」を戦略的に改革した企業は業績が伸びているようだ。

 角井さんは、10月すでに通販・物流関係で7本の講演をこなし、三水会当日も大阪で講師を務められ、大学へ直行だったという。「先輩の前で緊張します」と謙遜されたが、滑らかな口調で講演会は始まった。「いろいろな面で物流は注目を集めていることを、実感します」とまず、新刊著書「物流がわかる(日経文庫1266)」の紹介から始まった。

著書と正面RIMG34784
角井氏と著書



 書店によると日経文庫としては反響がよく売上好調だそうだ。このことからも、一般の物流への関心が高くなっていることを感じるという。今回の講演内容は通販事業の幹部クラス向けセミナーをベースに一般向けにわかり易くしたものだと補足された。

①著書紹介 物流がわかる 
資料①著書紹介 物流がわかる(クリックで書籍ページに飛びます)



▼会社紹介

イー・ロジットは大阪と東京・江戸川区に拠点を持つ。通販物流代行としては顧客数日本No.1の実績を誇り、日本で初めて「戦略物流」すなわち「物流の改善で売上を向上させる」という観点での物流に初めて取り組んだ企業だ。
会社説明の詳細はURL http://www.e-logit.com/  参照。

最近の通販は、中国など海外では、メールやチャットでやりとりができ、すぐに反応があり、動きが早いという。経営されている物流センターでは、さまざまな年齢層のパート社員も含め、地元の人に長く勤務してもらい、地域の人にも愛される企業もめざしているそうだ。
泥くさいイメージのある物流業務であるが、講演会では、日本より国土も広く先端を行く米国企業の事例も多く引用され、ネットとリアル店舗の流通の現状・戦略がしゃれたイメージの資料で解説された。

②三水会講演タイトル
資料②三水会講演タイトル



プレゼンRIMG34850
プレゼン中の角井氏



▼ネット専業 vs.リアル店舗 Amazon vs. Walmart の比較

 ネット専業とリアル店舗、それぞれ米国で最大手の「アマゾンとウォルマートの比較」がされた。まず売上はアマゾン480億ドル(1ドル80円換算で3兆8400億円)に対しウォルマートは4190億ドル(同33兆5200億円)と約9倍の差がある。アマゾンは利益を電子書籍端末「キンドル」の格安販売や物流センター等への投資にどんどん回しているという。ちなみにウォルマートの物流センター数は150、対するアマゾンは69(2012年末予定)である。ビジネスの規模が大きく、実際の店舗を米国内だけで約4000店舗を有するウォルマートに比べると、アマゾンの物流センター数は多いといえるが、店舗がない分、物流コストは低いことになる。来店者数はウォルマートが1週間で1億3,800万人、アマゾンのサイトにアクセスする人数は、週8660万人というデータもある。バイイングパワーという点では、現状ではウォルマートの規模には、かなわないかもしれないが、今後のアマゾンへの期待値はウォルマートをはるかに上回っているという。アマゾンの進化に目が離せない状況といえるだろう。

③AMAZON VS WALMART
資料③AMAZON VS WALMART※



※資料説明アマゾン社の過去5年の株価推移のチャート(緑色) 2008年から2012年初めにかけて約200%以上の値上がりをしている。ウォルマート社(青色)は約50%しか上昇していない。

 講演では約10年前の日本アマゾン社の画像を見せながら、その物流システムについても説明された。最近は当時より梱包素材も簡素化し、自動化が大幅に進んでいるそうだ。

 アマゾンの特徴は、基本的に送料無料、楽天の商品も運ぶこと、そして、最近注目されるのは、「グローバルフルフィルメント」というサービスだそうだ。「フルフィルメント バイ アマゾン (FBA)」はアマゾンの出品者向け受注・決済・物流の代行サービスだが、このサービスの利用は増え、出品者の売上も向上しているという。海外ではグローバルな展開でもこのサービスが利用可能だそうで、日本への導入が待ち遠しい。

▼スーパーコンビニエンスの時代

 次に買い物にいくときの「利便性」について話題は進んだ。例えば、朝、近所のコンビニエンスストアに、ちょっと足りないものを買いに外出するとき、特に女性の場合、化粧をする等、近所に行くだけでひと手間かかる。このような手間をなくし、自宅にいながらにして、「即、ほしいものが手に入る」というニーズに対応するべく、現在の小売店のサービスも変化しつつある。昔の「御用聞き」とも共通部分があるが、「コンビニ」を超える「スーパーコンビニエンス」の時代が到来しているそうだ。

 例としては、某大手コンビニエンストアチェーン社長の某講演会での話が出た。同社長によると「利便性」が売りのコンビニエンスストアだったが、現状ではアマゾンのようなネット通販のほうが、「利便性」が高くなってきているので、脅威を感じているという。その先をいく「スーパーコンビニエンス」を追求しないといけないと述べたそうだ。

▼「利便性」とは何か?顧客は何を求めているのか?

 次に「利便性」についてマーケティング理論にも触れながら説明がされた。

 売り手視点の「マーケティングの4P(・製品Product・価格Price・広告Promotion ・流通Place)」に対して、最近は買い手視点のロバート・ラウターボーン教授の提唱した4C(・顧客価値 Customer Value ・顧客コスト Customer Cost ・コミュニケーション Communication ・利便性Convenience)が重要視される時代である。

④マーケティング4CMarketing4C
資料④マーケティング4Cその中の「利便性」について



具体的に買い手の評価軸で物流サービスを考えると次のようになる。

「時間の評価」は 「スピードより(買い手の)希望時間帯のほうが高い」

例:自宅にいるときに届けてほしい。

⑤時間の評価軸 希望時間帯
資料⑤時間の評価軸 希望時間帯



「場所の評価」は「指定した場所より(買い手にとって)便利な場所のほうが高い」 
例:自宅より、帰宅途中のコンビニストアに届けてほしい等

⑥場所の評価軸 便利な場所
資料⑥場所の評価軸 便利な場所



 「時間の評価」の補足例として、90%翌日配達を売りにしていた「Zappos(ザッポス・米国で売上1000億円超の靴通販会社)」は、30%を数日時間がかかる定期便による配送にし、残り60%のみを翌日配達に変えたところ、逆に売上がのびたという例もあるそうだ。つまり事前期待度を下げておくと、顧客満足度が上がるということだ。

▼物流が消費者に近づく時代

 「利便性」の例で示されたように消費者行動が変わると流通が変わり、物流も変化する。日本には進出していないが、最近注目されている企業として角井さんは米国の「Zappos」、「Guitar Center(ギターセンター)」等の事例をあげられた。

⑦Zapposイメージ
資料⑦Zapposイメージ



 「Zappos」は、生産性より、顧客満足度を度外視するという通販サイトで、顧客とのコミュニケーションを重視し、また従業員のモーティベーションを上げるための工夫をしているという。http://about.zappos.com/

 「Guitar Center」はネットとリアルショップを融合し、売上を伸ばしているギター専門店だ。http://www.guitarcenter.com/

 その他、YAHOOとASKULが提携した新ショップ 「LOHACO」 (http://askul.yahoo.co.jp/campaign02/ )、楽天(www.rakuten.co.jp/ )、カクヤスの戦略(http://www.kakuyasu.co.jp/scene/index.html )、セブンイレブンの自宅配達サービス(http://matome.naver.jp/odai/2133638879714898101 )、「富山の置き薬商法」と同じ発想の「オフイス グリコ」( http://www.ezaki-glico.net/officeglico/ オフィス内お菓子販売)

PROACTIVE(ニキビ用化粧品)の自販機が特に店に行きにくい男性に好評で売上がよいという話題

⑧PROACTIV自販機
資料⑧PROACTIV自販機



 またマクドナルドも宅配専門メニューを出したり、スーパーマーケットもネット販売で宅配サービスを行ったりして小売業が変化している時代であること等の事例が紹介された。
特に東日本大震災以降ライフラインの確保という意味では、コンビニエンスストアの位置づけが従来とは変わり、物流システムが重要であることはいうまでもない。

 以上、顧客満足度の高い利便性「スーパーコンビニエンス」が追求されている様々な事例が示されたが、そのサービスを効率よく行うため、いかに戦略的物流を構築できるかによって、企業の明暗がはっきり分かれるという。宅配サービス等で店舗が消費者に近づく時代になったが、そのさらに上を行き「物流が消費者に近づく」ことが、今後のビジネスのカギとなるといえるようだ。

最後の質問コーナーでは、ITシステムと通販の現状、国際化への対応、物流コストについて等の質問がでた。

▼感想

 実家が物流関係の会社で、同じ道に進まれたということだったが、その最前線で、通販やさまざまな業態にマルチに対応されている角井さんの柔軟な能力に感心をした。また、別に参加したイト―ヨーカ堂代表取締役社長の講演会(10/27経鷲会)では、一人住まいの人が増え、少子化も進み、従来の販売手法やサービスも変化し、いかに柔軟に対応していくかという共通の話題も出たが、事前に聞いた角井さんの最新通販事情の講演が大変参考になった。時代の最先端で活躍されている角井さんの今後に期待したい。

●角井さんの最新著書「物流がわかる(日経文庫1266)」をぜひご覧ください。
http://www.e-logit.com/seminar/nikkei.php

懇親会RIMG34857
懇親会の様子



懇親会では角井さんのご厚意により著書「物流がわかる(日経文庫1266)」が当日出席者5名に抽選でプレゼントされ、会場は盛り上がった。(報告 山田洋子 '77外独)

⑨自己紹介
資料⑨自己紹介



プロフィール
角井 亮一(かくいりょういち)さん (1991年経済学部経済学科卒)
株式会社イー・ロジット 代表取締役社長 兼チーフコンサルタント

上智大学経済学部経済学科を3年で単位取得終了し、渡米。ゴールデンゲート大学MBAをマーケティング専攻にて取得。帰国後、船井総合研究所に入社。その後不動産会社を経て、家業である光輝グループ入社。光輝グループでは、物流コンサルティング及びアウトソーシングを主な活動分野とし、日本初のゲインシェアリング(成功報酬型アウトソーシング、東証一部企業)を達成。

2000年2月株式会社イー・ロジット設立、代表取締役に就任する。著書も多く(現在11冊)出版され、また、各種セミナーの講師としても活躍されている。

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  • Date : 2012-11-17 (Sat)
  • Category : 三水会
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