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コムソフィア賞から7年 ―センシュウはソフィアになるのです―

「コムソフィア受賞者その後」(1)
第15回コムソフィア受賞者  専修大学教授  佐島直子さん('78法法)

佐島直子

 2005年にコムソフィア賞を頂戴してから7年が経ちました。前年(2004年)に編集代表として刊行した『現代安全保障用語事典』が皆様のお目に留まったようで、過分なご評価をいただいたことを今でも感謝しております。それもこれも、志を同じくする共著者や編集者の存在あってこそ、でしたが、防衛庁(現防衛省)というマイナーな官庁で19年間勤務し、「安全保障」というアカデミズムでは敬遠されがちな分野で細々と研究を続けていた「私」のような目立たない存在に、よくもまあ気が付いてくれたものだ、母校とはなんとありがたいものか、という「うれしい驚き」が当時の正直な気持ちでした。

 ちゃんと見ていてくれた、がんばってきてよかった、生きてきてよかったとこみ上げる感情を、授賞式で抑えきれなかったことを昨日のことのように覚えています。そして、スピーチで、「もっともっと安全保障を一般人や学生の身近にひきつけられるような教科書、叢書を刊行していきたい」と申し上げたとおり、この7年間、安全保障に関わる啓蒙書の執筆に傾注してまいりました。

 しかしながら、少子高齢化の加速する日本において中堅私立大学教員の仕事は激務であります。自由闊達に思う存分筆をふるう、といった環境ではありません。途中、非定型抗酸菌症という特異な病気で長期療養を余儀なくされたこともあり、細切れの限られた時間に、自身を鼓舞して書き続けるのが精一杯だったと言わざるを得ません。
 それでも、叢書『日本の安全保障』シリーズ、Japanese Sea Power、JANZUS: towards complementary security arrangementsなど、自分でもいったいいつ書いたんだろうと思うほど沢山の論考を世に問うことができました。

 2010年には、拙稿がスペイン語とカタルニア語に訳されバルセロナ大学の教科書になりました。また、2011年には『安全保障ってなんだろう』(勁草書房)を上梓、第一部の理論に加え、第二部では思い切って歴史を取り上げてみました。歴史学者の先生方にはお叱りを受けるかもしれませんが、私なりの「今日的教訓」という視座を設定しました。お恥ずかしい限りですが、「佐島史観」と呼んで下さる方もおいでです。

 現状において、客観的に自分の能力や環境に照らし、スピーチでお約束したことは、「やりつくした」の感があります。しかも2012年の1月に、専修大学学内の選挙で、教養教務委員長(昔風に言えば教養学部長)に選出されてしまいました[4月着任予定]。この際、筆を休め、新職に専心すべきであろうと思料しております。

 それにしても、思い出すのは、数年前、学年の同窓会にピタウ先生においでいただいた時のことです。私が母校ではなく専修大学に勤務していることを申し上げますと、ピタウ先生は即座に「それで良いのです。上智でなくて良いのです。貴女のいるところがソフィアです。そしてセンシュウはソフィアになるのです」とおっしゃいました。

 今、責任ある職責を目の前に、そのお言葉をかみしめております。
(佐島直子 '78法法 専修大学教授)


佐島直子 略歴

1955年東京都生まれ 。お茶の水女子大付属高等学校卒業 。上智大学法学部卒業。 青山学院大学大学院国際政治経済学研究科修了 。1982年~2001年 防衛庁(現防衛省)勤務。陸幕武器化学課、法務課、人事局人事第3課(採用試験係)、国際室渉外専門官などを経て 最終補職は防衛研究所主任研究官。1994-94年 オーストラリア国立大学戦略防衛研究センター客員研究員。1998-99年 ニュージーランド・ヴィクトリア大学戦略研究センター特別研究員。2001年~現在 現職、教養教務委員長、体育会フェンシング部部長、相撲部副部長。これまで体育部委員、際交流センター委員、キャリアデザインセンター委員なども経験。2009年~専修大学社会知性開発センター/社会関係資本研究センター研究員 。英国国際戦略問題研究所(IISS)会員、日本ニュージーランド学会理事、など。
専 門 国際政治学(アジア太平洋地域の安全保障、同盟関係、戦略文化など)

主要著書

『誰も知らない防衛庁』(角川書店、2001年)
『現代安全保障用語事典』(信山社、2004年)
『国際安全保障論I―転換するパラダイム―』(内外出版、2007年)
Japanese Sea Power (Sea Power Centre, 2009)
『国際安全保障論Ⅱ―アジア・太平洋の「戦略文化」―』(内外出版、2010年)
『安全保障ってなんだろう』(勁草書房、2011年)
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