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三水会 10月講演会 渋谷が変わる!~新屋譲治氏(’81年文社)

■テーマ 「渋谷が変わる!渋谷の街には文化が宿る。
       新しい文化拠点・Shibuya Hikarie とOrbオーブ劇場」
       -Bunkamuraそして東急シアターオーブへ-
■講師:新屋譲治(しんや じょうじ)氏(1981年文社) 株式会社東急文化村・広報室室長
■日時:2011年10月19日(水)18時30分~21時
■場所:四ツ谷ソフィアンズクラブにて
■参加者:21名



新屋譲治さん正面
写真1:新屋譲治さん

□渋谷が大きく変わろうとしている。2003年に47年という歴史の幕を閉じた渋谷駅東口前の「東急文化会館」。「渋谷パンテオン」等の映画館、プラネタリウムなどに象徴される渋谷の顔ともいえる文化施設だったが、来年、2012年4月、その跡地に新しい文化の拠点、「Shibuya Hikarie(渋谷ヒカリエ)」がオープンする。その中核をなす劇場「東急シアターオーブ」も7月から幕を開ける。ダイナミックな変貌を遂げる渋谷の開発計画と新拠点「Shibuya Hikarie(渋谷ヒカリエ)」のコンセプトについて、「Orb(東急シアターオーブ)」の運営にあたる株式会社東急文化村広報室室長の新屋譲治さんにお聞きする。

新屋譲治さん挨拶
写真2:新屋譲治さん 開始挨拶

□東急電鉄グループ創業者五島慶太氏から五島昇氏へと引き継がれたグループのDNAともいうべき哲学のなかには、「街づくりの中における文化事業は欠かせないもの。」というものがある。五島昇氏は「21世紀に向けて量から質へ、物から心へ、ハードからソフトへの産業転換の必要性を具現化すること」とし、70年代末から『3C戦略』という「クレジット」、「ケーブルテレビ」、「カルチャー」の頭文字を新たに東急グループの柱に据え、沿線の開発構想を練った。1989年に開設された「Bunkamura」、そして来年オープンする「Hikarie」を中心に展開する渋谷地域・東急沿線の開発計画とはどのようなものなのか。

□当日の三水会参加者には、渋谷駅の利用者が多く、皆が注目する中、現在改修工事中で今年12月にリ・オープンする「Bunkamura」の構想から講演は始まった。

渋谷駅周辺地図
画像1:渋谷駅周辺地図 駅をはさんで西側にBunkamura・東側にHikarie(クリックで拡大)

▼「Bunkamura」のコンセプトについて

Bunkamuraシンボルマーク
画像2 Bunkamuraシンボルマーク 出典元:Bunkamura資料

□シンボルマークにおいて、4つの色が象徴するメインのホールと、付随する施設の説明から始まった。

赤がメインの「オ―チャードホール」2150席で主にクラシックコンサート、オペラ、バレエを中心に開催。特徴としては、ステージにレールで動くシェルターがあり、自由に動かすことによって多目的に答えられるコンバーティブルな施設。シューボックスのような縦長のホールで、熊川哲也氏が来年1月から芸術監督に就任する予定。

□1989年オープニングに際しては、門外不出とされた独バイロイト音楽祭で有名なバイロイト歌劇場のワーグナーのオペラを世界で初めて海外で上演させ、ヨーロッパで大きな反響を呼び、そのニュースが逆輸入されるような形で、日本でも話題となった。

緑が「シアターコク―ン」で、芸術監督の蜷川幸雄氏による作品、コク―ン歌舞伎、中島みゆきの「夜海」等が上演された。こじんまりとした空間だが、中央から前の席をとりはずせる等の仕掛けがあり、新劇場Orbにもこの発想は活かされている。

青が映画館の「ル・シネマ1・2」でヨーロッパ中心の作品が上映されている。来年この映画館も、フィルムだけではなく、デジタル映写機も導入される予定。

黄が「ザ・ミュージアム」で年間6本くらいの美術展が行われている。新聞社やテレビ局の事業部とタイアップすることが多く、今年12月23日のリ・オープン最初の展覧会の目玉が「フェルメールからのラブレター展」で、過去22年間の最高動員数になることを見込んでいる。

□「Bunkamura」は複合文化施設として、付随する設備も充実させ、内装も仏デザイナーに依頼するなど細部へのこだわりがある。一流アーティストが使用する国内屈指の音響の良さを誇るレコーディングスタジオも完備されている。またパリの有名カフェ「ドゥ マゴ」の海外1号店もあり、新たな才能を発掘するための「ドゥ マゴ文学賞」も創設されている。その横のブックストアには、「Bunkamura」の催し・コンセプトに関連する書物・画集が展示・販売されている。

□現在改修工事中で、今年末、12月23日にリニュアルオープンするが、演じる側には、表現の可能性を豊かにする様に設備を改修し、鑑賞者側には、豊かな気分で楽しめるように、一部座席配置等も変えているという。「表面的には変化していないように見えるかもしれないが、皆さんも改修後のBunkamuraを是非訪れ細部へのこだわりを実感してほしい。」と新屋氏。
http://www.bunkamura.co.jp/ HPも参照ください)

▼「Bunkamura」の成り立ちについて

□株式会社東急文化村の運営。建て物は東急電鉄が所有し、運営を東急文化村に委託する形で、民間企業として運営されている。経営的には、収益がでるようなものではないが、オフィシャルサプライヤーの企業(日立、鹿島建設、キリン、オムロン、東急グループ)からの支援や、公演・展覧会に対する協賛、法人チケット会員制等で成り立っている。

□「ご紹介したホールは、貸し館だけやっていれば手間はかかりませんが、独自の文化発信のために自主企画製作もしています。東急グループ総帥だった五島昇氏は、開業の5年前からBunkamuraの構想を具体化し、「見るもの」と「演じるもの」と「その場を作るもの」の三者が一体になる場の創出をめざした。特に文化村事業はパブリックなものなので、「『五島』のような固有名詞を一切ネーミング等に使用しないこと。」「芸者の手踊りのようなものはやらないこと。」として、クオリティーを保つことを優先させた。残念ながら五島昇氏1989年3月に9月のBunkamuraの完成を見ずに亡くなった。しかし、そのDNAは、「Hikarie」の構想として引き継がれていく。

▼東口駅前ビル「Hikarie」と新劇場東急シアターオーブ・渋谷の開発について

□渋谷は毎日300万人の人が乗降する巨大ターミナルであると同時に雑然とした中に新しいエネルギーが生まれていく情報発信基地でもある。「Hikarie」の紹介DVDが流され、1956年開設の東急文化会館、1989年オープンの「Bunkamura」のDNAを継承する新劇場「Orb」の詳細が紹介された。その現在工事中の渋谷駅東口前にそびえる新しいビル「Hikarie」は大手企業等が入る予定のオフィス棟と新劇場「Orb」も作られる。

□会場からは、『Hikarie』という言葉の意味についての質問があったが、新屋氏によると「『渋谷ヒカリエ』という名称には、東急文化会館の先進性・文化性というDNAを受け継ぎ、新しい文化、未来を輝かせる光となる場所でありたいという願いが込められ、ここに集まる人々の未来を照らし出し、文化とビジネスの中心地としての渋谷の未来を照らし出す『光』が、ここから発信されます。」という意味だそうだ。

Hikarie外観
画像3: Hikarie外観 出典元:東急グループ資料(http://www.hikarie.jp/#/hikarie HPも参照ください)

□具体的には、まず2012年4月下旬に「Hikarie」が、同年7月18日に「新劇場東急シアターオーブ」がオープンする予定。同劇場は約2000席あるがコンパクトな作りで、夢のようなミュージカルの舞台を演出できる最新の設備を誇り「ミュージカルの殿堂」をめざすという。宙に浮かぶ球体のような形状で、このホールのネーミングも「球体」を表す「Orb」という語に由来する。客席の一番前から後ろの席までの奥行きはBunkamuraのシアターコク―ン(747席)より2Mほど長いだけ。こけら落としには、「ウエスト・サイド・ストーリー」や「ミリオン・ダラー・カルテット」が上演される予定。
(詳細はHP参照 http://theatre-orb.com/

▼東急沿線の開発計画・人口推移について

□これによって、エンターテインメントシティー渋谷を核にして渋谷を世界の人が日本一訪れたい街とし、アジアからの集客も見込んでいる。また二子玉川を日本一働きたい街と位置付け、東急沿線全体を日本一住みたい街にするというのが東急グループの大きな目標である。

※東急沿線データ(東急グループ資料)

面積 490Km2 (ロンドンの面積の約1/3倍、マンハッタンの面積の約8倍)
人口 503万人(2010/3/31現在、ロンドンの人工の約2/3倍)
人口密度 10,272人/Km2 世帯数247万世帯(2010/3/31現在)
1人当たり課税所得:全国平均の約1.5倍 沿線消費支出規模:8兆797億円


□具体的には、2013年に、現在の東横線が代官山から地下に入り、副都心線とつながり、横浜から新宿・池袋まで直通になる予定。同時に現在の東横線渋谷駅跡地の再開発等が予定されている。2019年には、相鉄線の西谷駅と日吉駅をつなげ東急線相互直通運転とし、相鉄線沿線からも渋谷に直通となる予定。

□文化を謳いながら、渋谷を中心に沿線住民の集客を見込む壮大な開発計画が、講演では、明らかにされたが、まさに、電鉄会社を核とする東急グループならではの 取り組みである。

プレゼンの様子
写真3:プレゼンの様子

▼今後の問題

□今回、講演の間に具体的な質疑応答が行われた。経営的な採算性とクオリティーにこだわる方針との間の落とし所はどうするのか、渋谷の街の昔との比較、若者のトレンドの中心「109」ほどのインパクトがあるのか、競合西武デパートについて、渋谷区役所・近隣の商店街や学校との関係をもっと深めてはどうか等活発な意見交換が行われた。

□「『Hikarie』と『Bunkamura』の関係はどうなるのか?」という問いに対しては、「Bunkamuraは今までと変わらないコンセプトで続け、Orbとの相乗効果を目指す」という。

□「特に今後問題となるのは、『Bunkamura』開設から既に22年経過し、開業当時の思想を知らない世代の方が増えている。㈱東急文化村は電鉄とは別に独自に社員採用を行っているが、再度ビジョンを作成し直し、全社員の教育を徹底し、東急グループの哲学の浸透を図ることが大切である。」と新屋氏は最後に語った。

▼感想

□現在の産業界は、IT業界は別として、バブル時代のような個性的なカリスマ経営者の影が薄くなっている。世代交代も進む中、当時の五島昇氏の意向をグループの「DNA」として継承し、渋谷を文化の発信基地とし、電鉄会社の強みを活かし沿線を日本一住みやすい街にするという目標をかかげ、いかに「住む、働く、楽しむ」というコンセプトを演出していくのか、東急グループの今後を見守りたいと思った。(文:山田洋子 '77外独)

写真No.4 ひかりえ建設中
写真4:工事中のHikarieの様子
(講演会の帰り、毎日利用している渋谷駅前のバス停から眼前にそびえる巨大な新しいビルHikarieを改めて見上げた。)

□大震災の時でも開催された三水会だったが、9月21日は台風のため中止で、7月から3カ月ぶりの講演会となった。前回キャンセルとなった講演者、中野区議会議員の稲垣淳子(いながき じゅんこ)さん('94年外国語学部フランス語学科卒)もみえていた。

稲垣氏
写真5:稲垣淳子さん

講師プロフィール

新屋譲治(しんや じょうじ)氏(1981年文学部社会学科卒)
'81年卒業後、東急百貨店に入社。87年、社内、東急文化村開業準備室に異動。その後、株式会社東急文化村の会社設立と同時に出向、現在広報室室長として新しく生まれ変わる渋谷の文化拠点、Orb(東急シアターオーブ)の広報の統括・推進にあたる。

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  • Date : 2011-11-13 (Sun)
  • Category : 三水会
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