最新記事
301

安保関連法案、参院へ(武市英雄 ’60文英)

写真は上智大学内SJハウス「クルトゥルハイム聖堂」 安保関連法案(11本)が16日衆院・本会議で可決され、参院へ送られることになった。ほぼ、どの新聞社の世論調査でも「法案への理解」が進んでいない。毎日新聞の例では「今国会での成立に反対」が61%、「政府・与党の説明は不十分」が81%。安倍晋三首相もこれを認め「こんご国民の理解を求めたい」と述べている。「明白な危険とは」 この報道の中で「明白な危険」という概念... <a href="http://blog-imgs-72.fc2.com/c/u/m/cumsophia/asf2015_IMG_0897.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-72.fc2.com/c/u/m/cumsophia/asf2015_IMG_0897.jpg" alt="asf2015_IMG_0897.jpg" border="0" width="430" height="323" /></a><br />写真は上智大学内SJハウス「クルトゥルハイム聖堂」<br /><br /> 安保関連法案(11本)が16日衆院・本会議で可決され、参院へ送られることになった。ほぼ、どの新聞社の世論調査でも「法案への理解」が進んでいない。毎日新聞の例では「今国会での成立に反対」が61%、「政府・与党の説明は不十分」が81%。安倍晋三首相もこれを認め「こんご国民の理解を求めたい」と述べている。<br /><br /><span style="font-size:large;">「明白な危険とは」</span><br /> この報道の中で「明白な危険」という概念を初めて知った人がいると思う。これはアメリカで1919年、連邦最高裁のオリバー・ホームズ判事が考え出した概念(原理)である。第一次世界大戦中の1919年、社会党のシェンクス書記長が「徴兵拒否」を説いたパンフレットを配ったため、防諜法第三条によって有罪とされた。(シェンクス事件)<br /><br /> しかし、同じ年、ロシア革命に関連して、米国軍隊をシベリアに派兵することに反対して、ロシア移民エイブラムズら四人がパンフレットを配ったこと(エイブラムズ事件)について、ホームズ判事は「戦争遂行を妨害することを意図したのではない。むしろ言論の自由の見地から無罪である」と判断した。<br /><br /> 「明白な危険」とは具体的にはどのような事態か?安倍首相は「総合的に判断する」と述べるに止まり、誰がどのような基準で判断するかは、明確にしなかった。これでは、全て時の政権が「秘密保護法」によるブラックボックスの中で「恣意的」に判断するかもしれず、国民も国会も知らぬ間に「戦争」に巻き込まれることになりかねない。<br /><br /> アメリカで考えられた「明白な危険」の概念は「言論の自由」との微妙な関係で成り立っている。「明白な危険」とは何か?どのような基準で判断するか、そうした議論を参院で期待したい。<br /><br /><span style="font-size:large;">「国民を守るというがー」</span><br /> 更に、安倍首相は「日本人の安全を守るための法律だ」と言っているが、海外でボランティア活動をしている日本の民間人は、これまで、日本が「武力行使をしない国」であることで現地の人々から信頼され攻撃を受けなかったという。勿論、犠牲者はゼロではなかったが、今後、この法律が成立し「自衛隊」が武器を持って交戦することになれば「敵」「味方」が明白となり「敵」として激しい攻撃を受けることになるのではないか?これまでにも「ドイツ」など武装している国の軍隊は少なからぬ戦死者をだしている。<br /><br /> さらに審議の内容にも、多くの問題点が出た。首相のはぐらかしの答弁。「早く質問しろよ」という野次。自民党の勉強会で、講師・百田尚樹氏の沖縄を代表する二紙に対して「つぶさないといけない」と発言したこと、などなどー。<br /><br /> 特に、首相がアメリカの国会で八月までに安保法案を通すと述べたことも異常である。日本の国会も無視し、日本国民をバカにしているとしか見えない。<br /><br /><span style="font-size:large;">「自衛隊員の安全確保は?」</span><br /> さらに、大切なことは世界中に派遣されることになるであろう自衛隊の安全を十分に検討しなければならないことである。<br /><br /> イラクのサマワに派遣された自衛隊員約5,480人のうち、現地で21人が自殺したという。更に帰国後、普通の社会生活に戻った時、ギャップの大きさで精神の均衡を崩して自殺未遂や精神を病むものも少なくない。(元自衛隊中央病院精神科部長福間詳氏 朝日新聞7月17日朝刊17面より)<br /><br /> 武器の使用で人を殺すことにもなるのでPTSD(心的外傷後ストレス障害)などに考慮して万全の体制を整えなければならないが、その議論があまり行われていない。<br /><br /> 自衛隊の目的が自衛であったのが、地球の裏側へも出動することもあり得る。アメリカの代理戦争にも突入することがあるかもしれない。もちろん日本は国際的な協力は必要だが武力だけでなく、文化など多方面の道があろう。少なくとも参院では、いままでにない誠実な討論を期待したい。今日までの内閣と国会が積み上げてきた憲法解釈を、一内閣の判断で変更してはならない。<br />(武市英雄 ’60 文英 新聞学者 メディア論 上智大学名誉教授)
300

報道機関への威圧(武市英雄 ’60文英)

四ツ谷の土手の風景 「あなたの意見は私と異なるが、異なることを発表するのを、妨げることはしません」というのは社会人の常識であろう。自分の意見を発表することができるが、相手の人も、例え自分の意見と違っていても発表することを妨げてはいけない。これこそが言論の自由を認めている国ぐにで当然行われていることである。 ところが、沖縄の二つの新聞(「沖縄タイムス」と「琉球新報」)は「日本をおとしめる目的で書いて... <img src="http://blog-imgs-72.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20150704134554f7e.jpg" alt="asf2015四ツ谷土手風景IMG_0889" border="0" width="430" height="323" /><br />四ツ谷の土手の風景<br /><br /> 「あなたの意見は私と異なるが、異なることを発表するのを、妨げることはしません」というのは社会人の常識であろう。自分の意見を発表することができるが、相手の人も、例え自分の意見と違っていても発表することを妨げてはいけない。これこそが言論の自由を認めている国ぐにで当然行われていることである。<br /><br /> ところが、沖縄の二つの新聞(「沖縄タイムス」と「琉球新報」)は「日本をおとしめる目的で書いているとしか思えない記事が多い」などと述べる作家(百田尚樹氏)が講演で語った。自民党の若手議員による勉強会「文化芸術懇談会」で講師に立った百田氏が沖縄の二紙に対して「つぶさないといけない」などと発言した。<br /><br /> そこにいた議員たちも「マスコミを懲らしめるためには広告料収入をなくせばいい。経団連などに働きかけてほしい」との発言もあった。<br /><br /> これはまさに第二次世界大戦中の報道機関への威圧と同じである。大戦中は日本の新聞が合併されたり、発禁されたりすることが多かった。国家総動員法をはじめ新聞用紙供給制限令、言論出版集会結社等臨時取締法など言論の自由を抑圧する法律が多数整備された。一県一紙主義に統制されたのもこの時代である。<br /><br /> 言論の自由が抑圧されるのは突然ではない。徐々に迫っているのである。だからこそ、国や政権与党の動きに気をつけなければならない。<br /><br /> 日本新聞協会は5月29日、抗議声明を発表した。「マスコミを懲らしめるために広告料収入をなくすよう働きかけるべきとの発言や、招かれた講師から沖縄二紙に圧力をかけるような発言があったことは極めて遺憾だ」と表明した。<br /><br /> 沖縄タイムスと琉球新報の編集局長は7月2日、日本記者クラブで会見し、基地問題や地元メディアへの誤った認識について「事実に基づかない誹謗、中傷は看過できない」と述べた。<br /><br /> 憲法では人権と表現の自由が保障されている。21条で保障されている言論の自由をないがしろにした発言は許されないと強く抗議したい。(武市英雄 ’60 文英 新聞学者 上智大学名誉教授)
299

2015年度「総会」のお知らせ

 梅雨のはっきりしない天候が続きます。お変わりなくお過ごしのことと存じます。日頃、マスコミ・ソフィア会の活動につきましては、ご理解とご協力を有難うございます。 さて、2015年度のマスコミ・ソフィア会総会を下記のとおり開催いたします。みなさまお誘い合わせの上多くの皆様の参加をお願い申し上げます。第28回マスコミ・ソフィア会総会日時:7月28日(火)18時30分場所:ソフィアンズクラブ(上智大学キャンパス内12号館1...  梅雨のはっきりしない天候が続きます。お変わりなくお過ごしのことと存じます。日頃、マスコミ・ソフィア会の活動につきましては、ご理解とご協力を有難うございます。<br /><br /> さて、2015年度のマスコミ・ソフィア会総会を下記のとおり開催いたします。みなさまお誘い合わせの上多くの皆様の参加をお願い申し上げます。<br /><br /><strong>第28回マスコミ・ソフィア会総会<br />日時:7月28日(火)18時30分<br />場所:ソフィアンズクラブ(上智大学キャンパス内12号館1F)<br />内容:議事(活動報告、決算報告、監査報告、活動計画、予算案等)<br /></strong><br /><img src="http://cumsophia.jp/wp/img/9.%E4%BC%9A%E5%A0%B4%E3%81%A7%E5%BE%85%E3%81%A4%E5%8F%97%E8%B3%9E%E8%80%85.jpg" width="430px" height="323"><br />写真:2014年度総会<br /><br /> 「マスコミ・ソフィア会」は1987年(昭和62年)に創立され、今年で28年目となります。現在の活動状況はホームページ「Cumsophia Online」をご覧ください。現代は科学技術の進歩発展、特にIT技術の進歩は凄まじいと言っても良いくらいです。マスコミの世界もまた急速に変化しており、当会も変化に対応した活動を進めるべく努力を続けています。<br /><br /> 今年は「戦後70年」の節目の年ということで会報「コムソフィア」68号では「学徒動員体験者の証言」を特集しました。更に5月31日(日)の「オールソフィアンの集い」には「戦後70年、戦時下の上智 写真展と講演会」を開催し、学徒出陣の体験者の90歳を越える大先輩のお話を聞きました。<br /><br /> そして「コムソフィア」の記事がきっかけとなり「上智大学戦没者追悼ミサ」を行おうという機運が高まり、6月14日(日)には、聖イグナチオ教会マリア聖堂で荘厳な追悼ミサが行われ、学徒出陣の大先輩も参加されました。そして、心ならずもペンを剣に持ち替えて戦場に赴き再び帰ることのなかった先輩たちに思いを馳せ、多くの方たちが感銘の涙を流しました。<br /><br /> 例年は6月に「総会とコムソフィア賞授賞式」を行っておりますが、今年はこの「戦後70年」の行事を行ったためこの時期での開催を見送ることに致しました。<br /><br /> そこで、6月23日の常任幹事会で「総会」を「コムソフィア賞授賞式」と切り離して開催することを決定しました。急なお誘いで申し訳ございませんが、どうかご参集をお願い致します。<br /><br /> なお、次回コムソフィア賞授賞式は、来年5月末の日曜日に行われる「オールソフィアンの集い」での開催を計画中です。ご理解の程をお願い致します。
298

追悼 小林宏之先輩

三水会の発足当時からの会員として殆ど毎回のようにご出席いただいていた小林宏之様がさる6月19日、ご逝去されました。ここに深く哀悼の意を表するとともにご冥福をお祈りいたします。(ご葬儀は6月23日(火)、葬儀式6月24日(水)に甲府にて執り行われました。)三水会幹事の松尾信武様よりメッセージを頂きましたので、ここに紹介させていただきます。追悼 小林宏之先輩 故小林宏之先輩の突然の訃報に接し、一瞬私は自分の耳... 三水会の発足当時からの会員として殆ど毎回のようにご出席いただいていた小林宏之様がさる6月19日、ご逝去されました。ここに深く哀悼の意を表するとともにご冥福をお祈りいたします。(ご葬儀は6月23日(火)、葬儀式6月24日(水)に甲府にて執り行われました。)<br /><br />三水会幹事の松尾信武様よりメッセージを頂きましたので、ここに紹介させていただきます。<br /><br /><hr size="1" /><br />追悼 小林宏之先輩<br /><br /> 故小林宏之先輩の突然の訃報に接し、一瞬私は自分の耳を疑いました。<br />それもそのはず、亡くなられる二日前の「三水会」でお会いした時のお元気なお姿が脳裏に浮かびそれほど信じ難い悲しい知らせでありました。<br /><br /><img src="http://blog-imgs-72.fc2.com/c/u/m/cumsophia/IMG_2803.jpg" alt="IMG_2803.jpg" border="0" width="430" height="323" /><br />葬儀会場にて<br /><br /> 小林先輩との出会いは1980年(昭和55年)に上智OBで各企業の広報担当者の勉強会(三水会)がスタートして間も無くの時期でした。<br /><br /> 勉強会の講師をお願いし、その後、メンバーのお一人として今日に至っております。当時、<br /><br />「僕はアナウンサーとしてNHKに入局したのだが、テレビ向きの顔では無いから広報担当になったよ。これから皆さんと一緒にいろいろと勉強させていただくよ・・・。」<br /><br />といった趣旨の謙遜な言葉が今でも私の耳に残っております。<br /><br /> 知的好奇心が旺盛で、あらゆる分野においても広い知見と博識を有しておられました。三水会の長老のお一人として、小林先輩のあまりにも急なご逝去は悲しみを通り越しただただ驚愕と痛恨のあるのみであります。<br /><br /> これからは勉強会の後の懇親会で”小林節”を伺う機会を失ったことに大きな寂しさを感じます。生前のご厚情に感謝し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。<br /><br />三水会 幹事 松尾信武('66法法)
  • Date : 2015-07-02 (Thu)
  • Category : 三水会
    Return to Pagetop