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三水会6月講演会 ビデオ講演 齋藤・ウィリアム・浩幸氏

■ビデオ上映:上智大学創立100周年記念講演 「ザ・チーム-日本の一番大きな問題を解く」  講師 齋藤・ウィリアム・浩幸氏 ㈱インテカー創業者兼最高経営責任者■日時:2013年6月19日(水) 18:30~20:30■場所:ソフィアンズクラブ ■参加者数20名三水会6月例会は、ゲストをお呼びする形式を変更して、5月26日(日)のASF(オールソフィアンズフェスティバル)当日にいくつか開催された上智大学創立100周年記念講演会の内、齋藤... <blockquote><p>■ビデオ上映:上智大学創立100周年記念講演<br /> 「ザ・チーム-日本の一番大きな問題を解く」 <br /> 講師 齋藤・ウィリアム・浩幸氏<br /> ㈱インテカー創業者兼最高経営責任者<br />■日時:2013年6月19日(水) 18:30~20:30<br />■場所:ソフィアンズクラブ <br />■参加者数20名<br /></p></blockquote><br />三水会6月例会は、ゲストをお呼びする形式を変更して、5月26日(日)のASF(オールソフィアンズフェスティバル)当日にいくつか開催された上智大学創立100周年記念講演会の内、齋藤・ウィリアム・浩幸氏の模様を《ビデオ上映》した。齋藤氏の記念講演会「ザ・チーム-日本の一番大きな問題を解く」は、当日14時から10号館講堂で開催され、参加者は300名を超して盛会であった。特に講演後の質疑応答では、多くの方から質問が寄せられ、限られた時間では全ての質問に答えいただけないほど、盛り上がった。ASF当日は、同じ時間帯で多くのイベントが開催されたため、参加で出来なかった方も多かったので、三水会では講演の模様を体験してもらうためにビデオ上映が企画された。(時間の関係で、上映は講演部分のみ)<br /><br /><span style="font-size:large;">■はじめに</span><br /><br />三水会幹事でASF記念講演会の司会を務められた黒水さんより齋藤さんの紹介があった。「齋藤さんは、1971年ロサンゼルス生まれの日系2世で42歳。生体認証の開発をはじめ米国では起業家として著名です。現在は日本にベースを移し、国家戦略会議などへの参画を通して日本の問題点を指摘されている一方、ダボス会議のボードメンバーとして国際的な活躍もされています。<br /><br />齋藤さんが記念講演で、日本の組織の問題解決力のなさを指摘されています。日本は企業も団体も官庁も問題解決に「チーム」で当たらない、これが最大の日本の問題と看破されています。日本の未来が輝きを取り戻し、世界の中でリーディング・カントリーとしての役割を果たすために、今、取り組まなければならない課題と解決への指針をお話いただています。」 <br /><br />100周年記念講演会委員を務める面々も集まり、ビデオ上映が始まった。<br /><br /><p><img src="http://blog-imgs-60.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20130818095800832.jpg" alt="①オープニングの様子RIMG51379" border="0" width="430" height="323" /><br>オープニングの様子</p><br /><br /><span style="font-size:large;">■何より求められる日本の組織内コミュニケーション能力</span><br /><br /><span style="font-size:large;">▼自己紹介―「アメリカで医師の資格をとったが一日でやめビジネスの世界へ」</span><br /><br />「紹介いただいた齋藤です。本日は、チームという話をします。一方通行のプレゼンテ―ションではなく、インターアクティブな勉強会の場にしたいので、質問をなんでもいいのでしてください」<br /><br />という齋藤さんの挨拶から始まった。身体の向きをかえながら、会場全体を包み込むように講演され、英語のシンプルで、わかりやすいイラストの資料がつぎつぎとスクリーンに登場した。<br /><br />まず、齋藤さんの子ども時代と米国に移住された両親について、ご自身がどのような環境で育ったか、現在につながるエピソードを交えながら自己紹介が始まった。「英語の全くわからない両親が苦労して自分を育ててくれたが、特に英語でのハンディキャップがあっても社会でやっていけるように強みを与えてくれたことに感謝をする」と述べられた。<br /><br />例えばお父さんから語学ではなく、数学を徹底的に教えこまれ、学校では、得意な数学の分野で、一目を置かれる存在となった。また、子どもの時、齋藤さんは機械を分解するのが好きで、当時、両親に購入してもらった高価なコンピューターを分解してしまった。さすがに両親におこられ、「初めて元通りに修理した機械だった」そうだが、その経験で、PCの構造を学び、その後のビジネスの原点となった。齋藤さんは10代のときに、会社を立ち上げ、ソフトを売るために当初はハード関連のビジネスもしていたが、学生時代にはソフトウェア開発に集中。<br /><br />大学では医学部を出て、医師の資格もとるが、1日でやめ、自分の会社の仕事に専念するようになった。<br /><br /><p><img src="http://blog-imgs-60.fc2.com/c/u/m/cumsophia/2013081810005980e.jpg" alt="②齋藤ウイリアム氏講演会 鬼嶋様画像0526IMGP4209" border="0" width="430" height="285" /><br>講演中の齋藤・ウィリアム・浩幸氏 (写真提供:鬼嶋俊二さん)</p><br /><br /><span style="font-size:large;">▼失敗は成功のもと―「6連続の失敗の後に、ようやく指紋認証システム開発に成功」</span><br /><br />輝かしい成功者のイメージしかない齋藤さんだが、「失敗から何を学んだか伝えたい」そして「失敗を恐れないように」と、学生時代から自社で手がけられたビジネスの失敗事例を語られた。齋藤さんは1998年にア―ンスト・ヤング主催のアントレプレナ―・オブ・ザ・イヤー米国大会で「ヤング起業家賞」を受賞されたが、そこに至るまでには試行錯誤があった。1990年代は和文の文字変換ソフト、カメラ搭載のPC, 会議システム等を開発したが、なかなかうまくゆかず、6連続の大きな失敗の後に、ようやく指紋認証システムを開発し成功。<br /><br />2004年にそのシステムをマイクロソフト社に売却。33才でゆっくり引退生活を楽しもうと思ったが、結局そのプランにも失敗!(会場:笑い)何か仕事をやっているほうがよいそうだ。そこで、考えた結果、10代から日本企業から支援してもらった恩返しとして、両親の母国でもある日本に住もうと思い来日され、現在はインテカーという会社を設立され、若手の起業家の育成、大学講師、ダボス会議のボードメンバー等々多くの役職につかれ活躍されている。<br /><br />ご自身の体験を例にされたが、「イノベーション(変革)Innovation」は、不成功の体験と試行錯誤からしか生まれないと「失敗」の重要性を齋藤さんは強調された。<br /><br />「知識」を実行し「失敗」をして「経験」を積むことにより人は学びまさに「Sophia叡智」を得るという。(上智大学の名称と同じ単語が出て、創立記念講演会会場は、盛り上がった。)<br /><br />「失敗は自然に起こりうること」、つまり、「事故は起こるので、それを想定し、物作りをすること」の大切さに話題は進み、「100%安全vs.想定外」という考えで白黒の判定をしがちな日本の論調に疑問を投げかけられ「リスクマネージメント」についても、言及された。<br /><br /><span style="font-size:large;">▼イノベーションを推進するために「チーム」が必要</span>―「チームの大切さが全く認識されていない今の日本社会」<br /><br />講演では齋藤さんの著書『ザ・チーム―日本の一番大きな問題を解く』(日経BP社・P.155)に掲載されている「技術のS字カーブ」という製品のライフサイクルを表すグラフがしばしば登場し、通信機器や車の進化の様子が分かりすくイラストで示された。成熟した製品を生まれ変わらせ、次のS字カーブにジャンプさせていく「イノベーション」を推進させるためには、「チーム」が必要となるが、その「チーム」の大切さが全く認識されていないことが今の日本社会の根底にある大きな問題であると指摘された。<br /><br />具体的には、アップルやマイクロソフト等の企業の創業も27歳の2人のチームで始まった。最近のノーベル賞受賞者を見ると、物理や医学の部門でも2人のチームがめだつ。「パートナーとして異質なメンバーを選ぶことも大切で、枠にとらわれない発想で、新しいものを作りだすためには、チームの存在が不可欠であり、また、成功するためには、各人がVISION(ビジョン)、PASSION(情熱)を持つことが重要である」と、強調された。<br /><br />また、このような「チーム」が生まれるアメリカ社会で、「アントレプレナ―(起業家)」が育っているわけで、単なる和訳の「起業」という言葉よりずっと深い意味があることも示唆された。講演会では大切な単語(特に外来語)の意味は、その都度丁寧に、齋藤さんは説明され、意味をきちんと参加者と共有した上で、コミュニケーションをとろうとする真摯な態度が伝わってきた。<br /><br /><br /><p><img src="http://blog-imgs-60.fc2.com/c/u/m/cumsophia/201308181004137fe.jpg" alt="③齋藤ウイリアム氏講演会 言葉の説明 鬼嶋様IMGP4195" border="0" width="430" height="285" /><br>言葉の意味を説明する齋藤・ウィリアム・浩幸氏 (写真提供:鬼嶋俊二さん)</p><br /><br /><span style="font-size:large;">▼「チーム」がない日本への提言</span>―「絶対的に欠如している日本人のコミュニケーション能力」<br /><br />実際、齋藤さんは、さまざまな日本の組織を見ていると、日本人はお互いを信用していないのか、それとも、仲間はずれになることを恐れているのか議論をきちんとしない傾向があり、コミュニケーションが欠如していることに気付いたという。前述したように失敗は自然なことなので、早期発見をして、どのように解決するのか、きちんと話あい、反省をして方向転換することが大切なのに、そのためのコミュニケーションがないのである。「このような状況は改善されるべきだ」と述べられた。<br /><br />つまり根本的なコミュニケーション力が欠如しているので、「チーム」を作ることは日本ではむずかしい。また、最近「グローバル化」という言葉の下、英語力が話題になるが、他の言語を学ぶ以前にコミュニケーション力を養う必要性がある。また、日本では、まだ「DIVERSITY(多様性)」を受け入れる例も少ないのではないか。グローバル化するためには、普段一緒に仕事をしている人、例えば隣で働いているフィリピン等他の国の人とのコミュニケーションを大切にしないといけない。ビジネスの場では、「NEGOTIATIONネゴシエーション(交渉)」も必要となるが、この言葉が「かけひき」とか勝敗をつけるという悪い意味にとられがちなのも、日本の傾向であるように思う。<br /><br />最後に、お互いのパイの取り合いをするのではなく、パイを一緒に大きくするためには、どうすればよいのかということを「チーム」でやらなければいけない。<br /><br />部下にお礼を言わない上司もいるが、必ず、「ありがとう」と言ってほしい。お互いを尊重することの大切さー自分のために働いてくれた人や両親に、「ありがとう」をきちんと言い、人に感謝する心を大切にしてほしいというメッセージ「THANK YOU」で講演は締めくくられた。<br /><br /><br /><p><img src="http://blog-imgs-60.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20130818100643b03.jpg" alt="④齋藤ウィリアム氏講演会会場の様子鬼嶋様 IMGP4203" border="0" width="430" height="285" /><br>ASF講演会当日の会場の様子(写真提供:鬼嶋俊二さん)</p><br /><br /><table border="0" cellpadding="5"><tr><td valign="top"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822249247/twoc-22/" target="_top"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41EQ%2BI30rtL._SL160_.jpg" border="0" alt="ザ・チーム (日本の一番大きな問題を解く)" /></a></td><td valign="top"><font size="-1"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822249247/twoc-22/" target="_top">ザ・チーム (日本の一番大きな問題を解く)</a><br />齋藤ウィリアム浩幸(さいとう・ウィリアム・ひろゆき) William Hiroyuki Saito <br /><br />日経BP社 2012-10-04<br />売り上げランキング : 3155<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822249247/twoc-22/" target="_top">Amazonで詳しく見る</a></font><font size="-2"> by <a href="http://www.goodpic.com/mt/aws/index.html" >G-Tools</a></font></td></tr></table><br />参考図書:「ザ・チーム 日本の一番大きな問題を解く」(発行:日経BP社 販売元:日経BPマーケティング)<br /><br /><br /><span style="font-size:large;">▼感想:</span><br /><br />私は、今回の齋藤さんの講演には当日参加していた。沢山の話題がちりばめられどのエピソードも興味深く、大変示唆にとんだ内容で、あっと言う間に時間が経ってしまった。次回また機会があれば、震災の復興等具体的な話題についても伺えればと思った。最近新聞の紙面をにぎわす事件の多くは齋藤さんの指摘される「チーム力」すなわち組織内のコミュニケーション不足が原因と思われるものがめだつことを痛切に感じる。<br /><br />私が個人的に活動をしている色彩を切り口に景観を考える会では、日本の街や駅構内の標識の多さ・路面塗装が問題とされるが、その原因にも、お互いに声をかけないコミュニケーション不足が指摘されている。日本は、「組織」で動く社会と一般に以前はいわれてきたが、今では議論もなく「長いものには巻かれろ」的な発想で個人が怠慢になってきているのかもしれない。(報告'77年外独山田洋子)<br /><br /><br /><p><img src="http://blog-imgs-60.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20130818100858801.jpg" alt="⑤記念講演会委員長鬼嶋俊二様 RIMG51388" border="0" width="430" height="323" /><br>三水会に出席された100周年記念講演会委員会委員長 鬼嶋俊二('81年理化)さん (齋藤氏を紹介されたマスコミソフィア会会員 加藤さんも出席)</p><br /><p><img src="http://blog-imgs-60.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20130818100859cbb.jpg" alt="⑥懇親会鬼嶋委員長中心に乾杯RIMG51308" border="0" width="430" height="323" /><br>懇親会 記念講演会委員会委員長鬼嶋さん中心に乾杯</p><br /><p><img src="http://blog-imgs-60.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20130818100900cd6.jpg" alt="⑦懇親会の様子 記念講演会委員参加RIMG51322" border="0" width="430" height="323" /><br>記念講演会委員会メンバーも参加 自己紹介する細井淳子さん('77年文社・右端)と坂本理恵さん('89年比比・左から2人目)</p>
  • Date : 2013-08-18 (Sun)
  • Category : 三水会
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