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三水会6月講演会「デジタルカメラでプロ・カメラマンの仕事がどう変わったか?」由利修一氏

三水会 2012年6月講演会■講演テーマ:デジタルカメラでプロ・カメラマンの仕事がどう変わったか?」       ~デジタル時代のプロの意識と価値~■講師: カメラマン 由利修一(ゆり しゅういち)氏('78文新) ■日時:2012年6月28日(木)18時30分~21時■場所:ソフィアンズクラブにて■参加者数:30名 今回は三水会幹事・黒水さんと同級の由利修一氏の講演。「僕の知っているかぎりプロのカメラマンになった同級生は、... 三水会 2012年6月講演会<br />■講演テーマ:デジタルカメラでプロ・カメラマンの仕事がどう変わったか?」<br />       ~デジタル時代のプロの意識と価値~<br />■講師: カメラマン 由利修一(ゆり しゅういち)氏('78文新) <br />■日時:2012年6月28日(木)18時30分~21時<br />■場所:ソフィアンズクラブにて<br />■参加者数:30名<br /><br /> 今回は三水会幹事・黒水さんと同級の由利修一氏の講演。<br />「僕の知っているかぎりプロのカメラマンになった同級生は、由利さんだけです」といつもより、くだけた雰囲気でスタートした。<br /><br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120717110921536.jpg" alt="正面1「RIMG28326r" border="0" width="430" height="323" onclick="popupImage('http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120717110921536.jpg')" /><br />由利修一氏(クリックで拡大)<br /><br /><br /> コンピューターの有効な使い方を知らない人が多く、先進国の中で一歩出遅れた感のある日本社会の構造変化や、若い世代のプロ意識の欠如など示唆に富んだ内容だった。<br /><br /> コンピューター、デジタルカメラの出現当初から知識を深めてきたプロ・カメラマンの鋭い視点でとらえた社会変化とは・・・<br />「技術革新で情報発信は容易になったが、コンテンツにこだわるプロ意識が希薄になりつつあることに問題を提唱」、日本の主体性の欠如したサラリーマン化を嘆いた。<br /><br /><strong><span style="font-size:large;">▼プロのカメラマンとは?</span></strong><br /><br />デジタルカメラの普及、高級化で、だれもがカメラマンになり、写真を撮ることができる時代だ。<br /><br /> 普通のアマチュアカメラマンとプロのカメラマンとの違いはどこにあるのか。<br /><br /> 由利さんの講演は、その違いの説明から始まった。なお、由利さんは「商業カメラマン」。<br /><br /> 「日本語で『上手な人』という意味でも『プロ』という言葉は使われるが、私は、『プロ』とは、『いわば職人で、その職業で食べている人』という意味と捉えている。具体的に言うと、カメラマンの場合は2種類のカテゴリー、『アーティスト(芸術家)』と『プロ』があると思う。『アーティスト』は、ファッションで言うと、服を自らの発想でデザインして創作する人。『プロ』は、『顧客の依頼・オーダーに対して、何でも答えられるオ&#8211;トクチュール(オーダーメード)の仕事をする人』であると思う」<br /><br /> ファッションには高級既製服の「プレタポルタ」があるように、今は「レンタルポジ屋」にアクセスすれば自分が求める写真が安価で選べて手に入る。つまりカメラマンに依頼しなくても、ある程度の画像はレンタルで入手可能な時代だ。<br /><br /> 「それでも、わざわざプロ・カメラマンを雇い、『オーダーメード』で撮影する場合は、プロを使っただけの価値はあると顧客に認めてもらえるような作品、即ち売り上げ成果が期待できるような作品に仕上げて提出しないといけない。逆に言うと、プロ・カメラマンに対する仕事への評価は大変厳しい時代でもある」<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/2012071711114394d.jpg" alt="会場?エRIMG28299r" border="0" width="430" height="323" onclick="popupImage('http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/2012071711114394d.jpg')" /><br />講演会の模様(クリックで拡大)<br /><br /><strong><span style="font-size:large;">▼プロの仕事</span></strong><br /><br /> 最近のプロ・カメラマンの仕事には、以前のフィルム時代には無かった合成という仕事が新たに加わってきた。由利さんは、最近、実際に手がけたマンションの広告写真を示しながら、「どのようにして自然に、しかも部屋の高級なイメージを損なわないように、元の画像に手を加えたか」を説明してくれた。<br /><br /> デジタル処理により細部に施された陰影の調整、窓ガラスの映り込み、夜景と室内のコントラストなど、自然に当たり前に見えるものの裏には、熟練したカメラマンでないと気づかない細かい調整作業があり、参加者は「プロの仕事」に圧倒された。<br /><blockquote><strong>眺望がよく川辺の花火大会が見えるのが売りの高級マンション広告の事例</strong><br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/201207181003224d3.jpg" alt="HANABI_1_最初のプロトタイプ" border="0" width="430" height="287" onclick="popupImage('http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/201207181003224d3.jpg')" /><br />1.一番最初のプロトタイプ =>・・・花火が最終版と異なる<br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/2012071810033163d.jpg" alt="HANABI_2_花火+窓に写り込み" border="0" width="430" height="287" onclick="popupImage('http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/2012071810033163d.jpg')" /><br />2. 商品の部屋が良く分かる様にを明るくしたバージョン =>その分外が暗くなり、ガラスの写り込みがうるさい<br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/201207181003406b9.jpg" alt="HANABI_3_完成花火+夜景色" border="0" width="430" height="287" onclick="popupImage('http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/201207181003406b9.jpg')" /><br />3.最終版これが採用になった。 =>部屋も明るく、なおかつガラスの写り込みもなくした<br />※上記写真いづれもクリックで拡大可<br />※素材協力:二子玉川ライズ タワー&レジデンス<br /><br /></blockquote><br />「合成という作業は、頭の中で、最初から影などをきちんと想定していないとできないし、当たり前のことが当たり前にしか見えないようにするので、『成功すれば誰にも気づかれず、失敗すれば大避難を浴びる』ことになるので、絶対に手の抜けない作業です」<br /><br /> このように編集後の完成品を想定し撮影をする技術は、30年間に渡って自らが撮影した経験と、その膨大なデータを管理しあらゆる作品に対応できることにあるという。<br /><br /> 今まで手がけた様々なジャンルの写真の中から、ファッション系では、「国内の海外ロケが大得意」と笑いを取って、海外ロケでの多くの経験を活かした雰囲気のある国内撮影のファッション写真を説明。最近ニュースになったヒッグス粒子研究にも日本の法人で優秀な学者が多く参加している高エネルギー加速器研究機構(KEK)の写真など、また、人物では、自然な表情・ポーズを捉えた日本のノーベル賞受賞者達や、人文学者の写真について説明があった。<br /><br /><strong><span style="font-size:large;">▼何に対しての報酬か?</span></strong><br /><br /> フィルムの時代は、一枚の写真を撮るためには、かなりの手間がかかった。デジタル時代の今は、簡単に何枚も撮影ができる。その違いが影響しているのか、プロの世界でも、仕事に対する受け止め方、「何に対しての報酬か」という考え方が、評価の違いとなって表れている。<br /><br /> 「私の場合、例えばある雑誌の顔ともいえる表紙のための写真1枚に対しての報酬(法律的な一時使用)という考えで仕事をしているので、一番良いと思う最適なデータを複数枚、雇用者(出版社)に渡したいのだが、なかなかそうもゆかない。なぜなら、若い世代の仕事の対価は1日何時間労働という労働時間に対しての報酬という意識づけがあり、撮影したデータをすべて雇用者に渡してしまう。プロとして写真に対するクオリティ、意識の違いがここにある」<br /><br /> 「問題は、今の雇用者側が、若い世代に課している方法が当たり前と思っている傾向にあるので、『なんで、データを全部渡してくれないのか?』と、言われることが度々ある」「テレビ業界でも、ポスプロなどの下請け制作会社の労働対価にも似たような傾向があるようで、国の文化がつぶれるような危機感を感じている。デジタル産業革命がおこり、社会構造が変化しているが、各業種で、各人が自分なりの価値観をもって、より質の高い仕事を目指さないと職を失う労働者が増えるだろうと思う」と語った。<br /><br /><strong><span style="font-size:large;">▼あいまいな著作権、肖像権</span></strong><br /><br /> そもそも、憲法21条に保証されているように、それを公表するか、しないかは、表現の自由に保証されたカメラマンの権利であり、撮影した全データの著作権はカメラマンに帰属している。従って雇用者側は、カメラマンが撮って提出した写真の使用しか許されず、「一番良いデータだけの提出理由を説明するたびに、逆に『うるさいおやじ』のように思われることが残念です」<br /><br /> しかし一般には、著作権や肖像権の問題になると、その定義がはっきり認識されていないということも事実だという。<br /><br /> 「現在は、世の不条理と向かい合いながら仕事をしているが、今後の日本社会では、海外のようなはっきりした契約制度下で、カメラマンも仕事ができるようになればよいと考える」<br /><br /><br /><strong><span style="font-size:large;">▼日本社会のデジタル化が遅れた原因は?</span></strong><br /><br /> 「出版業界にデジタル化が始まったとき、本来出版社や印刷業者がデジタル化のけん引役となってもらうところを、当時はその意識が低かったようだ。これは、現在でも日本のデジタル化が、先進国の中でも遅れをとってしまった一因になっているように思う。また、政治家がコンピューターの有益な活用法を理解しようと努力していない現状を見ると、日本の今後に危機感を感じる。 『日本のコンピューターは2位ではなく世界1位でなくてはいけない』と言って欲しかった」<br /><br /><hr size="1" />『質問コーナー』<hr size="1" /><br /><br /><strong><span style="font-size:large;">▼肝心なのはイメージ、編集・構成力</span></strong><br /><br /> 「質問コーナー」では、データの管理法など、いろいろな質問が出た。<br /><br /> カメラマンになりたいと思った背景やプロとアマの違いについて、次のように由利さんは語った。<br /><br /> 「高校生の時からカメラマンになりたいと思っていたが、美大や専門学校ではなく、家庭の事情から上智大学に入り、学生時代から写真部に属していた。絵画と異なり、カメラは眼と勘がよければ、アートする技術なので、写真のほうが簡単に作品を創り上げられると思ったからだ。しかし、そんなに簡単なものではなく更に写真そのものよりも、後に起きたデジタル技術革命で苦しいことになる。現在では、プロも一般の人もデジタルカメラのおかげで、同じ土俵にいるが、プロは、どんな悪い環境下でも70点以上の仕事をしなければならない。<br /><br /> 学生時代、写真部で『写虚派』という派閥を立ち上げ活動していた。<br /><br /> 写真は真実を写さない。また事実を撮っていても、撮影者の心理を反映させているだけのものである。肝心なのは、プロは、どのようなメッセージを発信したいかを、撮影時に明確にイメージすることができ、それを編集・構成力によって完成品として表現することにある」<br /><br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/2012071711125239a.jpg" alt="懇親会RIMG28347r" border="0" width="430" height="323" onclick="popupImage('http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/2012071711125239a.jpg')" /><br />懇親会にて(クリックで拡大)<br /><br /><br /><strong><span style="font-size:large;">▼感想</span></strong><br /><br /> プロのカメラマンの視点からみたデジタルカメラの登場による社会構造の変化について、奥の深い講演であった。会場から、カメラの新製品についての質問もあったが、「僕は、カメラ屋さんの店員ではないので、全ての製品については意外と知りませんが、自分の使うカメラにはものすごく詳しいですよ。プロのカメラマンはどういう絵にこだわるかで勝負している」と笑いを交えながらも、ばっさり。<br /><br /> 「日本全体がサラリーマン化している」という言葉が印象的だったが、実際はサラリーマンも以前と違い、安定した職業とはいえないし、一般業務もデジタル化によって、ひとり一人が仕事の内容を考えて、レベルを上げ成果をだしていかないと厳しい時代になっている。<br /><br /> また、印刷業者や出版業者のブラックボックス内の作業工程だった編集等の作業も、今は、デジタル化によって一般にも間口が広がった。作業が希薄化する一方、だれでも、編集者や制作者として、やる気があれば仕事をすることができる時代でもあるが、内容(コンテンツ)の質がますます重要になるのはいうまでもないだろう。由利さんの今後の活躍を期待します。(レポート:山田洋子 '77外独)<br /><br /><hr size="1" />プロフィール<br />由利 修一(ゆりしゅういち) ('78文新)<br />卒業後、青山エイワイスタジオを経て、立山敏雄氏に師事、 <br />1983年に独立、プロのカメラマンとして活躍されている。<br />URL:http://www.redbullyuri.com/<br /><br />今までの主な仕事:<br />文化出版 "So-en"、中央出版 "Marie Claire"、光文社"Classy""J.J."<br />SANYO " THE SCOTCH HOUSE / SOLEIL " 等<br />King "PINORE"、ミカレディ"Roberta di Camerino"<br />Cecile "C'est La Vie"、東京ダンケ "S・mile"、WORLD "adabat"<br />サンスタ-"GUM" 歯周病キャンペ-ン、第一勧銀ポスタ-、<br />Johnson & Johnson "baby lotion""One Day Acuvuw"<br />ヘレンカ-チス "FINESSE" 雑誌広告、<br />新日鉄PR誌 "Nippon Steel Monthly"、東京ガスPR誌、<br />東武デパ-ト新聞広告、ポスタ-、ACTUS<br />JR東日本 "秋のキャンペ-ン"、"東京GranSta"<br />岩谷産業 "カセットコンロ"多種パッケージ・カタログ・ポスター<br />国立情報学研究所"NII Today"、総研大ジャーナル、JST News<br />高エネルギー加速器機構パンフレット"Quantum" 等
  • Date : 2012-07-16 (Mon)
  • Category : 三水会
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NYロイターのアワードウォールにコムソフィア賞が仲間入り

第22回コムソフィア賞を受賞された我謝京子(1987外西)さんから早速お便りが届きました。ニューヨーク、タイムズスクエアにあるロイタービル。その19階には、アワードウォールと呼ばれる記者が受賞した賞状や写真を飾る壁がある。ここにコムソフィア賞が7月2日月曜日、仲間入りした。ニューヨークロイター本社に受賞記念の横山翠蹊作「刻字楯」が飾られた(クリックで拡大)2011年5月29日、津波で大きな被害にあった南... 第22回コムソフィア賞を受賞された我謝京子(1987外西)さんから早速お便りが届きました。<br /><br /><hr size="1" /><br />ニューヨーク、タイムズスクエアにあるロイタービル。その19階には、アワードウォールと呼ばれる記者が受賞した賞状や写真を飾る壁がある。ここにコムソフィア賞が7月2日月曜日、仲間入りした。<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/201207130946031c9.jpg" alt="我謝さんatロイター" border="0" width="300" height="402" onclick="popupImage('http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/201207130946031c9.jpg')" /><br />ニューヨークロイター本社に受賞記念の横山翠蹊作「刻字楯」が飾られた(クリックで拡大)<br /><br /><br />2011年5月29日、津波で大きな被害にあった南三陸町の瓦礫の中に立った時、頭の中は真っ白になり、「どうしてこんなことが?」という疑問しか浮かばなかった。炊飯器が、おたまが、ぬいぐるみがそこに投げ出されるように泥まみれになっていた。日常生活が一瞬にして流されてしまった現場だった。しかし、丘の上に目をやると、そこでは大雨の中にもかかわらず、大規模な復興市が開かれていた。人間の底力を目撃した瞬間だった。そしてこの「起こってしまった想定外の出来事から人々はどう立ち上がろうとしているのか?」その答えを女性たちの声中に捜そうと決心した。復興市で豚汁をつくる女性たちの話を聞くことからドキュメンタリー映画「311:ここに生きる In The Moment」の取材は始まった。<br /><br />記者になって今年で、25年。どうしても取材したい、しなくてはいけないと思うときが何度かあった。阪神淡路大震災、ペルーの大使館公邸人質事件、全米同時多発攻撃事件、そして今回の東日本大震災だ。ただ記者という体験を重ねていく中で、私の立ち位置は変化していった。阪神淡路大震災の時は、まだ30代前半の駆け出し記者という立場で取材を1年、2年、3年とつづける継続取材の大切さ、記者顔ではなく、一人の人間として話をきかせていただくことの重要さを身をもって学んだ。<br /><br />ペルーでは爆発や銃撃戦が続くぎりぎりの状態の中で、いかに自分の判断で、日本への連絡手段を確保してレポートするかという判断力を身につけた。911では、記者としてだけでなく、8歳の子供を抱えた被災者となり、そのなかで、いかにバランスをとりながら、そして回りの助けに感謝しながら、取材をつづけていくかということに気がつかされた。<br /><br />そして今回の東日本大震災では、もはや記者としてではなく、自らも想定外の同時多発攻撃という事件で被災したひとりの女として、福島、宮城、岩手の女たちの話を聞こうと思ったのだ。そして女たちの周りにいる子供たち、男たちの話も聞いて回った。<br /><br />ニューヨークに戻り、何度も何度も彼女らの声を聞き、映像を見直した。そして川の砂を掬い上げその中から、きらりと輝く金を探し当てるかのように、彼女たちが最も伝えたいことを見極めてまとめていった。<br /><br />この長時間に渡る作業には、ニューヨークで活躍する3人もの日本人映画編集者が協力してくれた。力強い彼女たちの声を聞けば聞くほど、震災被災者ではない私のナレーションはいらないと確信した。こうして、ナレーションなしの彼女たちの言葉だけでつないだドキュメンタリー映画が2011年10月に完成した。<br /><br />2012年3月には続編も出来上がった。それぞれの映画は世界各地(日本、台湾、韓国、インド、米国、カナダ、フランス、イタリア)の映画祭や上映会に招待され、今も各地から問い合わせが続いている。ナレーションがなかったことがよかったのだろう。この映画は、観客が被災した女性たちと直接対話をしている感覚をもつことができるのだ。「静かだと思っていた日本女性がこれほど己のことを語るとは驚いた」「被災者はかわいそうと思う私の概念が間違っていた」「彼女たちの強さに励まされた」との声が各地であがった。<br /><br />人は困難という壁に直面したときに、どうそれを乗り越えて前に進んでいくのか?彼女たちの力強い行動があったからこそ、この映画はいま世界各地で、人々を励まし続けている。地震がほとんどない国でも上映されているこの映画は、地震、津波、放射能事故を越えて、人があらゆる困難にぶつかったときにどうやってそこから這い上がり、前に進むかを訴える。2011年4月11日の大きな余震の中、家族のために負けないと味噌汁を作り続ける母親、放射能がそんなに怖いというのなら、自分で測ってやろうと銀行から1500万円借金して測定器を買った福島の女性社長。嫁と6人の親戚を津波で亡くし今こそ助けてくれる友人のありがたさがわかったと感謝しながら、2人の孫を育てる南三陸町の祖母。母親を原爆で亡くし、今は震災遺児を助けたいと動き出した福島の女子校の学院長。<br /><br />カナダ、バンクーバーでの上映会には、杖をついた若い日本女性が、カナダ人の夫とともにやってきた。映画鑑賞の間、彼女は、通勤途中で交通事故にあった時の苦しみを思い出していたという。しかし、映画終盤に、ある福島の夫婦のやりとりで、笑い声が会場から起こる場面がある。その瞬間に彼女は救われたという。困難な時にこそ、ユーモアが、笑顔が、希望が、必要なんだと思ったそうだ。彼女は今、この笑い声に励まされ、リハビリを続け、いつかは杖なしで歩けるようになりたいと話してくれた。<br /><br />大雨の中での復興市の取材中、その1年と1ヶ月後に、まさか、コムソフィア賞を受賞できるなどとは考えもしなかった。ただ、南三陸、気仙沼、石巻、福島、郡山、釜石、陸前高田そして仙台で50人以上のたくましい人々に出会い、彼女たちの話を聞くうちに、これはすごい記録になるということだけは、最初から直感していた。この賞を受賞できたのは、きょうも前を向いて各地で負けずに頑張っている人たちが存在するからだ。<br /><br />この受賞を、ニューヨークのアワードウォールに飾られたコムソフィア賞の「観」の字の写真とともに、映画にでてくださった皆さんに知らせよう。「観」とは「揃っている物事を上方からグルグルと広くよく見回して見比べながら、念をいれて見定める形に由来している」という。まさに私が各地で出会った女性たちの声と姿を記録し、それを何度も何度も見て、念をいれてどこが大事かを見定めて映画にしてきたことに合致する。<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120713094859242.jpg" alt="我謝さんatロイター" border="0" width="300" height="402" onclick="popupImage('http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120713094859242.jpg')" /><br />アウォードウォールの仲間入りを果たした「刻字楯」と我謝さん(クリックで拡大)<br /><br /><br />被災地各地で女性たちがためらいなく日常の一端を私に「観」させてくださったことに感謝します。そして上智のマスコミの大先輩の方々からのこの「観」の字とともに、今後も日本の震災復興の取材を続け、その意味を、見定めていきたいと思います。皆様、本当に、ありがとうございました。
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第22回コムソフィア賞受賞者特別講演(ダイジェスト版)

コムソフィア賞授賞者特別講演(ダイジェスト版)日時:2012年6月30日(土)15:00~17:00場所:上智大学四ツ谷キャンパス 9号館地下カフェテリア当日の3名の受賞者の特別講演内容をダイジェストでご紹介します。※総会および授賞式の模様はこちらを御覧ください。  我謝京子氏 三森ゆりか氏  信長貴富氏■「ニューヨークから世界に発信する日本の震災復興」我謝京子さんロイターで唯一の日本人女性テレビ記者として活躍する傍ら... コムソフィア賞授賞者特別講演(ダイジェスト版)<br /><br />日時:2012年6月30日(土)15:00~17:00<br />場所:上智大学四ツ谷キャンパス 9号館地下カフェテリア<br /><br />当日の3名の受賞者の特別講演内容をダイジェストでご紹介します。<br />※総会および授賞式の模様は<a href="http://cumsophia.blog106.fc2.com/blog-entry-182.html" title="こちらを御覧ください">こちらを御覧ください</a>。<br /><table><tbody><tr><td><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/2012070216130135d.jpg" alt="我謝氏" border="0" width="100" height="100" /></td><td><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702161310d7d.jpg" alt="三森氏" border="0" width="100" height="100" /></td><td><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702161318ec8.jpg" alt="信長氏" border="0" width="100" height="100" /></td></tr><tr><td>  我謝京子氏</td><td> 三森ゆりか氏</td><td>  信長貴富氏</td></tr></tbody></table><br /><hr size="1" /><span style="font-size:large;">■「ニューヨークから世界に発信する日本の震災復興」我謝京子さん</span><hr size="1" /><br />ロイターで唯一の日本人女性テレビ記者として活躍する傍ら、映画「母の道、娘の選択(Mothers'Way, Daughters'Choice)」を監督し、世界に向けて女性の視点で捉えた作品を数々発信している我謝京子(がしゃ きょうこ)さん。<br /><br />まずは、TBSニュースバード用に取材した番組を例に、「日本語版」としての表現手法と、「英語版」の表現手法の違いを紹介してくださいました。日本語版の場合は、自分(レポーター)が画面に登場して親しみを醸しだすと共に「まじめ」に「丁寧」に紹介することが望まれますが、英語版では、レポーターの登場など親しげな演出はかえって逆効果となり、それよりも取り上げた主題の主旨を強調するとともに、その紹介に「ユーモア」や「ウイット」が要求されるのだそうです。実際にそれぞれの映像を見てみると、その違いは歴然でした。<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702155105bc6.jpg" alt="我謝さん講演" border="0" width="430" height="288" /><br />我謝京子氏<br /><br /><br />話は、今回の受賞のきっかけにもなった、ドキュメンタリー映画「3.11ここに生きる」の話題に。<br /><br />たまたま、『母の道、娘の選択』の上映のために沖縄に行ったときに、東日本大震災が起こったそうです。ニューヨークでの9.11の怖かった経験が頭をよぎり、テロと地震は似ていると感じたと言います。このまま取材を続けたいと思ったそうですが、NYに娘を残したままだし、ロイターで日々担当している株情報番組も待っていた。そこで一度はNYに戻ったそうです。<br /><br />その後、ある方からメールを頂き、『母の道、娘の選択』のように、日本がどうやって復興してゆくかを女性の視点で映画にしてみませんかというお誘いをいただくことになります。これがきっかけで、被災地の福島で『母の道、娘の選択』の上映会が実現し、現地の方々とのコミュニケーションを通じて、ドキュメンタリー映画「3.11ここに生きる」を製作することを決心するに至ります。<br /><br />映画は、被災地の女性にスポットを当て、被災から立ち直るために力強く生きる様をインタビュー形式で綴っています。我謝さんは、これを撮影するために、福島から宮城までを旅したとき、瓦礫の中に、炊飯器やおたま、赤ちゃんのものなど、生活用品が次々と目に飛び込んでききたそうです。それを見て、彼らの日常は、あの日のあの瞬間にすべてが流されたんだと改めて自覚をされたそうです。<br /><br />その強烈な印象から、今回のドキュメンタリーにナレーション(映像の補足のために声で解説すること)は一切入れないことにしようと決めたそうです。地元の女性の生の声と生の映像以上の伝達手段や手法はない、と感じたそうです。<br /><br />結果、素晴らしい作品が仕上がり、昨年10月の第24回東京国際女性映画祭で発表することができ、その後カナダ・バンクーバー、台湾やソウルでも上映され、今後はアメリカほか世界各地での上映も決まっているとのことです。<br /><br />最後に我謝さんからメッセージ。<br /><br />私たちは、過去には戻れません。また、これから何が起きるかもわかりません。すなわち「今を生きる、今を描く」これが私たちが選択できる唯一の道だと思います。私は「今を生きる人達を描こう」と思います。これからも応援宜しくお願いします。<br /><br /><br /><hr size="1" /><span style="font-size:large;">■「英語教育より母語教育を ーこれからの日本に必要な言語教育」三森ゆりかさん</span><hr size="1" /><br />冒頭で、会場のみなさんに「小学校の国語の時間に何を学習したか」を聞くことから講演が始まりました。<br /><br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702155321f6b.jpg" alt="三森氏講演" border="0" width="430" height="288" /><br />三森ゆりか氏<br /><br /><br />ほかの講演会でも、ほとんの方が「漢字」や「文法」と答えるそうです。ところが欧米で同じ質問をすると、みなさんは「対話」や「作文」「読解」と答えるのだそうです。ここに日本の言語教育の問題点があるのだそうです。<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/201207021554292bb.jpg" alt="日本の母語教育" border="0" width="430" height="288" /><br />日本の母語教育(三森氏資料より)<br /><br /><br />三森さんも親の仕事の関係でドイツに移住したとき、ドイツでの授業でドイツ語で「議論」したり「作文」を書いたりすることにとても苦労されたそうです。そのとき皆さんが思うのは、日本語はほかの言語と並びが違うとか文字も違う、だから言葉を習得するのに苦労するのだと・・・。ところが、三森さんはそのドイツで驚くべき経験をされることとなります。<br /><br />自分以外の母語がドイツ語ではない生徒は、いともたやすく「議論」や「作文」に馴染んでくるのだそうです。並びや文字が違おうとも、細かい単語もわからなくても、言葉を効果的に使いこなす技術=言語技術(Language Arts)は、みなさんすでに学ばれていて、その技術は母語が違っても同じだからなのだそうです。特に日本人に足らないのは「クリティカル・シンキング(論理的思考)」だそうです。<br /><br />日本ではすでに昭和初期より「言語技術」という言葉が翻訳され、辞書に紹介されているそうです。しかしながら、その理論はまったく教育現場に取り込まれてこなかったのだそうです。そんな中、海外では言語技術の習得はグローバルスタンダードになっていたわけです。<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702155648bdd.jpg" alt="言語技術の上に母語教育" border="0" width="430" height="288" /><br />日本の言語教育の構造を表現する図(三森氏資料より)<br /><br /><br />「Language Arts」ですが、日本語の翻訳は「技術」となっていますが、「Arts」なので、今で考えれば「茶道(Language Tea)」と同じ「道」があてはまるようです。すなわち「言語を使いこなす道」こそが「母語教育」につながるのだそうです。<br /><br />三森さん曰く、これからの日本での言語教育は、世界共通の言語技術の上に立って、母語教育(国語教育)や外国語教育をしていかなければならないと考えているそうです。少しでも早く日本の教育現場に、そういった言語技術や母語教育が根付くよう指導を続けています。みなさんのご協力をよろしくおねがいします。<br /><br /><br /><br /><hr size="1" /><span style="font-size:large;">■「日本語のオトと音楽」~合唱曲の魅力~ 信長貴富さん</span><hr size="1" /><br />大学卒業後、市役所勤務を経て、作曲家として独立。作曲は独学だそうです。在学中にも全日本合唱連盟の主催する「朝日作曲賞」に何度も入選するなど、合唱活動を長く続けていたこともあり、作品は合唱曲が多いとのこと。また現在では、歌曲や器楽曲にも積極的に取り組んでいるとのこと。<br /><br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/2012070215584888b.jpg" alt="信長氏講演" border="0" width="430" height="288" /><br />信長貴富氏<br /><br /><br />そんな中、彼が最も興味があるのが「日本語の詞や歌」。言葉の意味や響きから音楽や旋律を導きだすことを手がけているのだそうです。例えば、わらべうた「ひらいたひらいた」を見ると、関東と関西で歌の旋律が全く違うことがわかります。これは、明らかに「ひらいた」という言葉や「れんげ」だったり「はな」だったり、それぞれの言葉の持つ意味や響きが、関東と関西で違っていることを表しているのだそうです。<br /><br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702155933453.jpg" alt="ひらいたひらいた" border="0" width="500" height="203" /><br />わらべうた:ひらいたいらいた(A:関東での音階、B:関西での音階)<br /><br /><br />こう言った、言葉の音の高低に対して、日本語の特徴として「モーラの等時性(モーラ:拍子=長さが同じ)」というのがあるそうです。例えば「の/ぶ/な/が」それぞれの一文字の長さは同じ。日本語は、モーラは同じだが、音の高低で意味が変わる言語なのだそうです。<br /><br />音楽では、この言葉の高低に合わせて旋律を作るとより「口語的」な音楽が出来上がり、それを変化させることでより「抽象的」「前衛的」なものになるのだそうです。<br /><br />信長さんは、そんな手法を使いながら「うたの世界」と「語りの世界」の融合を試みているのだそうです。その代表作でもある「特攻隊戦死者の手記による」という作品を例に、彼の追求する音楽の世界が紹介されました。<br /><br />信長さん曰く、音楽を日本語で表現しようとすると「歌わずにはいられない」のだそうです。彼のこれからの活躍に大いに期待したくなる記念講演でした。(文:土屋夏彦 '80理電)
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第25回マスコミソフィア会総会・第22回コムソフィア賞授賞式

日時:2012年6月30日(土)13:00~17:00場所:上智大学四ツ谷キャンパス 9号館地下カフェテリア四ツ谷土手の紫陽花上智大学正門 6月30日(土)13時より、「第25回マスコミソフィア会総会」が、上智大学四ツ谷キャンパス 9号館地下カフェテリアにて、会員約50名の参加の下開催されました。上智大学四ツ谷キャンパス 9号館地下カフェテリアの様子 元日本テレビアナウンサーの菅家ゆかり('81文新)さんの司会のもと、新田三千典('... 日時:2012年6月30日(土)13:00~17:00<br />場所:上智大学四ツ谷キャンパス 9号館地下カフェテリア<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/201207021520095ea.jpg" alt="紫陽花" border="0" width="430" height="288" /><br />四ツ谷土手の紫陽花<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/201207021521193e2.jpg" alt="上智大学正門" border="0" width="430" height="288" /><br />上智大学正門<br /><br /> 6月30日(土)13時より、「第25回マスコミソフィア会総会」が、上智大学四ツ谷キャンパス 9号館地下カフェテリアにて、会員約50名の参加の下開催されました。<br /><br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702152210fcf.jpg" alt="カフェテリア会場" border="0" width="430" height="288" /><br />上智大学四ツ谷キャンパス 9号館地下カフェテリアの様子<br /><br /><br /> 元日本テレビアナウンサーの菅家ゆかり('81文新)さんの司会のもと、新田三千典('59文哲)総会実行委員長の「開会のことば」より第25回総会がスタート。<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702152304a41.jpg" alt="菅家氏" border="0" width="430" height="288" /><br />菅家ゆかりさん<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702152338520.jpg" alt="新田さん" border="0" width="430" height="288" /><br />新田実行委員長<br /><br /><br />体調勝れず欠席された濱口浩三会長のメッセージを代読。また来賓からの祝辞として、和泉法夫('70理機)ソフィア会会長から祝辞をいただきました。<br /><br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702152443e1c.jpg" alt="和泉会長" border="0" width="430" height="288" /><br />和泉ソフィア会会長<br /><br /><br />和泉ソフィア会会長からは、ソフィア会の各団体の中でも最も活発な会とのお褒めの言葉をいただくと共に、来年に迫った上智大学創立100周年記念行事に向けてマスコミ・ソフィア会の活動にさらなる大きな期待をいただきました。また上智学院の高祖理事長からも祝電もいただきました。<br /><br />総会議事では、2011年度活動報告、会計報告、2012年度活動計画、予算案提案が、磯浦康二('57文新)幹事長、山口茂('57経経)常任幹事(会計担当)、加藤春一('68経経)常任幹事(監査担当)らから発表および監査報告があり、すべての議事について、満場一致で承認されました。<br /><!--<br /><a href="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/201207021526588c8.jpg" target="_blank"><br />--><br /><a href="https://docs.google.com/open?id=0B1RMPqWjradjeU5yUU83OXlWUms" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120729123019ac0.jpg"><br>(2011年度会計報告)</a><br /><!--<br /><a href="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702152747022.jpg" target="_blank"><br />--><br /><a href="https://docs.google.com/open?id=0B1RMPqWjradjSFRzRm9Ya09wcUk" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/2012072912302901c.jpg"><br>(2012年度予算案)</a><br /><br />そして会は、第22回コムソフィア賞授賞式に移り(受賞理由などは<a href="http://cumsophia.blog106.fc2.com/blog-entry-174.html" title="発表ページを参照">発表ページを参照</a>)、コムソフィア賞を受賞された我謝京子(1987外西)(がしゃ きょうこ)さん(ロイター記者で映画監督)、コムソフィア特別賞を受賞された、三森ゆりか(1981外独)(さんもり ゆりか)さん(つくば言語技術教育研究所所長)、コムソフィア賞濱口賞の信長貴富(1994文教)(のぶなが たかとみ)さん(作曲家・編曲家)の3人の方々が順に壇上に上がり、賞状と副賞が授与されました。<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/2012070215283723d.jpg" alt="我謝氏表彰" border="0" width="430" height="288" /><br />我謝京子さん<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702153034ff4.jpg" alt="三森氏表彰" border="0" width="430" height="288" /><br />三森ゆりかさん<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/201207021530486d0.jpg" alt="信長氏表彰" border="0" width="430" height="288" /><br />信長貴富さん<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702153219313.jpg" alt="受賞者3名" border="0" width="430" height="288" /><br />3人での記念写真<br /><br /><br />コムソフィア賞を受賞された我謝さんには、第1回目から続いている篆刻(てんこく)・刻字作家の横山翠蹊(すいけい)('55文新)さん作オリジナル「刻字楯」も授与されました。今回の文字は「観」(かん)。我謝さんが監督をされていることから「監」という文字に焦点を当て、ここから同じ音を持つ「観」に「物事の実態を注意深く見る心の眼を養う」ことの大事さを込めたということです。<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702153315758.jpg" alt="我謝さんと横山さん" border="0" width="430" height="288" /><br />「刻字楯」と我謝さんと横山画伯<br /><br />また、今年は各受賞者への副賞として、元総理の細川護熙さん制作の、食卓でもペン皿としても使える(笑)という「信楽焼のお皿」も授与。これは細川氏と同級の向山肇夫('63法法)コムソフィア賞選考委員長からの特別提供。<br /><br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/201207021534022a5.jpg" alt="信楽焼" border="0" width="430" height="288" /><br />細川護熙さん制作の「信楽焼のお皿」<br /><br /><br />そして受賞後初の記念講演が行われました。(各受賞者の講演会の内容は<a href="http://cumsophia.blog106.fc2.com/blog-entry-183.html" title="こちら">こちら</a>)<br /><br />また、特別講演会のあとの懇親会では、受賞された信長貴富さんを祝おうと駆けつけてくださった、信長氏も所属していたアマデウス・コールのメンバー有志とOBOGらが、信長さんのタクトのもと、美しい歌声を披露。最後は、会場に集まった全員で輪になって、校歌を大合唱。大変心温まる受賞記念会を営むことができました。<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702153459235.jpg" alt="アマデウス・コールの合唱" border="0" width="430" height="288" /><br />アマデウス・コールの合唱(信長氏が特別にタクトを振って・・)<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702153807180.jpg" alt="輪になって校歌合唱" border="0" width="430" height="288" /><br />全員で輪になっての校歌大合唱<br /><br />また会場では、我謝さんが賛同されている「被災地支援のまけないぞうプロジェクト」より、全国のボランティアのみなさんのタオル一本の支援から作られた「まけないぞう」の販売や、我謝さん自ら製作されたDVD「母の道 娘の選択」の販売もあり、多数の購入で賑わいました。(レポート:土屋夏彦 '80理電)<br /><br />まけないぞう:HP:<a href="http://www.pure.ne.jp/~ngo/zou/index_j2.html" target="_blank" title="http://www.pure.ne.jp/~ngo/zou/index_j2.html">http://www.pure.ne.jp/~ngo/zou/index_j2.html</a><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702154014be7.jpg" alt="まけないぞう" border="0" width="430" height="288" /><br /><br /><br />DVD「母の道 娘の選択」:HP:<a href="http://mwdc.net/" target="_blank" title="http://mwdc.net/">http://mwdc.net/</a><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/MothersWayDaughtersChoice.jpg" alt="MothersWayDaughtersChoice.jpg" border="0" width="276" height="392" />
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極東シベリア便り ~ シベリアの短い夏が始まった

在ハバロフスク総領事 高橋 二雄 (外露'74)  シベリアの短い夏が始まったばかりのロシア極東ハバロフスクよりお便り申し上げます。今回,ソフィアンの皆様にハバロフスクの魅力をお知らせしたく思います。ハバロフスクの風景  ハバロフスク市はロシア極東部の首都として,政治,経済,文化の中心的な地位を占める都市です。市内中心部には美しいヨーロッパ風の建物が並び,まるで宮殿のような劇場やフィルハーモニー等の... 在ハバロフスク総領事 高橋 二雄 (外露'74)<br /><br />  シベリアの短い夏が始まったばかりのロシア極東ハバロフスクよりお便り申し上げます。今回,ソフィアンの皆様にハバロフスクの魅力をお知らせしたく思います。<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/2012070210353444a.jpg" alt="ハバロフスク1" border="0" width="430" height="286" /><br />ハバロフスクの風景<br /><br />  ハバロフスク市はロシア極東部の首都として,政治,経済,文化の中心的な地位を占める都市です。市内中心部には美しいヨーロッパ風の建物が並び,まるで宮殿のような劇場やフィルハーモニー等の文化施設があります。<br /><br /><br />また,目の前には大河アムール川と見渡す限りのシベリアの大草原が広がり,近郊には大ヘフツィール自然保護区があります。そして,シベリア鉄道にひとたび乗れば,豊かなシベリアの大自然を十二分に満喫することができるでしょう。<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/20120702103551c69.jpg" alt="ハバロフスク2" border="0" width="430" height="285" /><br />ハバロフスクの自然<br /><br /><br />もちろん,冬には郊外のスキー場でスキーやスノーボードが楽しめるほか,市内のアイスリンクではスケートも楽しめます。夏には幻の魚イトウなどのフィッシング,ロシア風バーベキューなどをすることができます。<br /><br /><br /> このようなハバロフスクの日本国総領事館には,本年3月まで,私を含めた上智大ロシア語学科卒業生が3名も勤務していました。また,他に当地在留邦人の中にも上智大の卒業生がいます。<br /><br /> 現在,成田-ハバロフスク間は直行便(週4便)で繋がれており,飛行時間も2時間半で往復5万円程度と,日本から最も近く美しいヨーロッパの街として注目を集めています。<br /><br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/2012070210360378f.jpg" alt="ハバロフスク3" border="0" width="430" height="322" /><br />ハバロフスクの街並み<br /><br /><br /> より多くのソフィアンの皆様がハバロフスクを訪れ,当地の魅力を満喫して頂きたく思います。そして,このような人的交流が日露両国国民の相互理解を深め,より素晴らしい二国間関係になるよう,在ハバロフスク総領事として祈念しております。(了)<br /><br />在ハバロフスク日本国総領事館ホームページ<br /><a href="http://www.khabarovsk.ru.emb-japan.go.jp/j/index.html" target="_blank" title="http://www.khabarovsk.ru.emb-japan.go.jp/j/index.html">http://www.khabarovsk.ru.emb-japan.go.jp/j/index.html</a><br /><br /><hr size="1" />高橋二雄在ハバロフスク日本国総領事(略歴)<br /><br /><img src="http://blog-imgs-44.fc2.com/c/u/m/cumsophia/takahashi.jpg" alt="takahashi.jpg" border="0" width="354" height="253" /><br /><br />生年月日 - 昭和26年1月17日<br />昭和49年 - 外務省入省<br />平成7年 - 在ハバロフスク日本国総領事館 領事<br />平成9年 - 欧亜局ロシア課新独立国家室 首席事務官<br />13年 - 在連合王国日本国大使館 一等書記官<br />15年 - 欧州局ロシア課ロシア支援室長<br />16年 - 欧州局ロシア課企画官兼ロシア支援室長<br />18年 - 領事局政策課領事サービス室長<br />19年 - 大臣官房総務課企画官兼大臣官房人事課<br />22年 - 在ハバロフスク総領事館 総領事
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